持続可能な社会への道筋
「いのち会議」は、2025年10月11日に大阪・関西万博会場で「いのち宣言」と「アクションプラン集」の発表を行いました。この会議は、企業と社会が対話を深め、相互扶助の精神を基盤とする新しい経済システムの構築を目指しています。この背景には、日本の少子高齢化が進行し、社会保障の仕組みが変わる中、個人同士が支え合う社会の在り方が求められているという現実があります。
日本は長らく国家による支えを基盤にした社会保障の仕組みを持っていましたが、今後は納税者の減少によってそのバランスが崩れていく見通しです。そのため、個人と個人が連携し、共に支え合う構図が必要になっています。このような事情から、かつて根付いた「相互扶助」の価値が今一度注目されています。
新たな資金循環の模索
また、資本市場においても変革が求められています。社会的な意義を持つイノベーションやプロジェクトへの投資は、短期的な利益を目指すこととは乖離しがちです。この状況が続く限り、資金を必要とする取り組みが後回しにされることが多く、新しいお金の流れが創出されにくくなっています。
歴史的に見ても、富の不均衡は社会的対立や不安を生む原因となってきました。だからこそ、今は持続可能な構造を築くタイミングです。そしてこの構造には、幅広い人々の想いや資金が集約され、社会を良好な方向へ導く力があると考えています。
READYFORの挑戦
READYFOR株式会社は、このような課題に立ち向かうべく、フィランソロピーの多様性を念頭に、新しい資金循環の形を模索しています。同社は2011年、日本初のクラウドファンディングサービスとしてスタートし、様々な社会貢献活動を支援してきました。例えば、国立科学博物館の重要な収蔵標本を保全するために約9万人からの支援を集めたプロジェクトや、法隆寺の文化財修復を行うためのプロジェクトなど、多岐にわたる取り組みが行われています。
特にCOVID-19が発生した際には、医療機関や困窮世帯を支援するための緊急支援基金を設立し、多くの人々からの共感と資金を集めました。また、READYFORは支援を実施するプロジェクトへのサポートも行い、資金調達だけでなく持続的な社会貢献も実現しています。
フィランソロピーの未来
最近では、フィランソロピー・アドバイザリーとして寄付を希望する個人と社会貢献団体との橋渡しを行う取り組みも進めています。信頼できる寄付先がわからないという声を受けて、寄付先を見極める力を駆使し、寄付をもっと身近に感じてもらう努力をしています。この動きが進むことで、READYFORの役割もますます重要性を増しています。
未来に思いを馳せながら、必要な場所に資金がしっかりと届く仕組みを整えることは、実は「声なき声」に応える大切な仕事でもあります。READYFORの使命は、「みんなの想いを集め、それを社会を良くするために流用する金の流れを創る」ことです。お金の流れは、単なる権力者の影響を受けるものではなく、人々の声を尊重する形で共に築いていくものです。
これからも、クラウドファンディングを基盤に全国の優れた活動を支援するお金の流れを、誠実に、確実に作り上げていく所存です。いのち会議は、READYFORなどの組織と協力して、一般の人々の声を聞きながら、社会を改善するための資金の流れを創出していく使命を担っています。