ビジネスパーソン1,000人調査によるコミュニケーションの実態
株式会社アジャイルHRが、全国のビジネスパーソン1,124人を対象に実施したインターネット調査から、企業におけるコミュニケーションの実態が浮き彫りになりました。特に、上司と部下の対話の場としての「1on1」の導入状況や課題について詳しく報告します。
1on1の導入状況
調査の結果、従業員500名以上の企業に在籍するビジネスパーソンの68.1%にあたる765名が、自身の会社で1on1が導入されていると回答しました。企業規模が大きいほどこの導入率は高くなる傾向にあります。
実際に1on1を実施しているのは、765名中721名(64.1%)です。この中で、月に1回以上の頻度で1on1を行なっているのは311名(43.1%)で、そのほかの410名(56.9%)は四半期や半期ごとの実施にとどまっています。この実施頻度の低さは、部下の成長を促すために必要なコミュニケーションが十分に取れていないことを示唆しています。
1on1の内容とその課題
1on1では、主に「日常業務に関する報告」「目標や進捗状況に関して」が話されることが多く、部下が各自の意見や考えを話せる時間が不足しているのではないかという懸念があります。これは、1on1の目的である部下の成長を促すために、重要な要素と言えません。
1on1を導入して良かったことは?
1on1を通じて「相手を理解する機会が増えた」や「職場の問題を迅速に解決できるようになった」という意見が特に多く寄せられました。一方で、一般社員の中には「効果を感じられない」という声も存在しており、実際に運用している管理職と現場の従業員とのギャップが見えます。
1on1を継続するための課題
調査によると、1on1を持続することで「実施時間が取れない」と感じている管理職が多く見受けられました。業務に追われる中で、1on1の時間を確保することが難しいといった声が上がっています。また、話題が尽きることも課題として挙げられました。これらの中で、管理職はより効果的な運営方法を探求していることが窺われます。
1on1を効果的に継続するためには?
1on1をより持続的に効果的にするためには、まず「成果が見える仕組み」を作ることが重要です。また、「上司向けとメンバー向けの教育を実施する」ことが求められています。これにより、1on1の価値を再認識し、実施方法や目的を明確にすることが可能となります。
まとめ
アジャイルHRの調査結果により、企業内コミュニケーションの向上に向けた鍵として、1on1の活用がどれほど不可欠であるかが確認されました。しかしその実施については多くの課題も存在します。1on1を形骸化させず、効果的に進めるためには、企業文化や環境に応じた柔軟な取り組みが必要です。これからも、アジャイルHRは企業におけるコミュニケーションの活性化を支援していきます。