陶芸とサステナブルアートの融合
2025年10月1日から10月6日まで、日本橋三越で陶芸家・谷本洋氏の「作陶展」が開催されました。今回の展示会は、リサイクルプラスチックを活用した什器が特徴的であり、環境意識の高まりとアートの両立を示しています。
この取組みは、大栄環境株式会社の子会社である三重中央開発株式会社、資源循環システムズ株式会社、アトリエ音土、三重県樹脂開発協同組合、株式会社八木熊の5社の共同プロジェクトです。リサイクルプラスチック素材を用いた展示什器は、通常では低品位とされる材料がアートに彩りと新たな命を吹き込まれました。
取組みの背景
本展示会は、使用済み容器包装プラスチックからペレットを製造し、それを陶芸作品を展示するための敷板、写真額縁、立札卓に成形するというプロジェクトではじまりました。このリサイクルの過程には、陶芸に関わるアートの力が加わることで、新しい価値が創造されるという信念があります。
谷本氏の作品には、素材本来の特性を活かしたデザインが施されています。例えば、リサイクル素材に見られる気泡をテクスチャーとして美しいアート作品へと昇華させる試みが行われました。これにより、再生材に物語や表情が与えられ、訪れた人々に強い印象を与えました。
展示会の反響
リサイクル素材を用いた什器は、実際の陶器作品を引き立てる重要な役割を果たしました。展示会場は、来場者からの高度な関心を集め、伝統的な陶芸とサステナブルな素材の共存を実感する貴重な場となりました。また、再生材の利用を通じて資源循環の意義を体感し、循環型社会づくりへの関心も高まりました。
次なる展望
今回の取組みを基に、展示会に関与した5社は供給した什器の一般製品化を検討しています。さらに、地元の文化施設と連携した企画展示も計画中であり、アートとリサイクルを通じた地域振興の橋渡しを目指しています。
今後もiCEP PLASTICSを通じて各社と連携し、使用済みプラスチックを循環利用した製品の開発を進め、資源循環型社会の実現に貢献していきます。これらの活動は、持続可能な未来を築くための重要な一歩と言えるでしょう。