イタリアの芸術が集結する特別展
愛知県陶磁美術館にて、2025年7月27日まで特別展「イタリアの磁器-リチャード・ジノリのクラシックとモダン」が開催されています。この展覧会では、リチャード・ジノリによる豊かな歴史と現代のデザインが融合した数多くの作品が展示されており、陶磁器の真髄を体験できる貴重な機会となっています。
展覧会の詳細
盛田昌夫氏が2022年に寄贈した149点のコレクションを初めて公開し、1757年から2000年までのリチャード・ジノリの作品が紹介されています。リチャード・ジノリの歴史は、1735年にフィレンツェで開窯されたドッチア窯に始まり、以来、イタリアの伝統的な技術と現代的なデザインが見事に組み合わさっています。
この特別展では、盛田コレクションのほかに、ジオ・ポンティによる代表作や、現在のジノリ1735の最新シリーズも展示されています。約200点の陶磁器が一堂に会し、その美しさに触れることができるでしょう。
特別展の見どころ
登場する作品たち
展覧会は大きく4つの章に分かれており、各時代のデザインを紹介しています。第1章ではイタリア初の磁器、ドッチア窯がテーマ。第2章では1898年に設立されたリチャード・ジノリ陶磁器会社の名品が展示され、特にテーブルウェアに焦点が当てられています。第3章では、「イタリアンモダンの父」と称されるジオ・ポンティが手掛けた陶磁器が紹介され、独特なスタイルとデザインの進化が感じられます。
アートとデザインの融合
ポンティが手掛けた作品は、その幾何学的な明快さや遊び心あふれるシュールレアリスムが特徴です。彼の作品を通じて、リチャード・ジノリのアイデンティティがいかに形成されていったのか、観客は新たな視点でアートを楽しむことができるでしょう。
ジノリの現在と未来
さらに、展示では「GINORI 1735」と名を変え、世界中のデザイナーとコラボレーションした新作も紹介されています。伝統と革新が融合したその製品は、まさに現代の生活の中にアートを取り入れることを体現しています。
実施概要
この特別展は愛知県陶磁美術館で行われており、開館時間は5月17日から6月29日までは午前9時30分から午後4時30分、7月1日から27日までは午後5時までの開館となっています。観覧料は一般900円、高校・大学生700円、中学生以下は無料です。
週に一度の月曜日は休館ですが、7月21日は開館日として特別に設けられ、翌日の22日に振替休館となる点も注意が必要です。
最後に
この展示は、リチャード・ジノリの陶磁器の背後にあるストーリーだけでなく、その美しさを直接体感できる貴重な機会です。アートとデザインの融合を肌で感じ、イタリアの文化を深く理解するために、是非足を運んでみてください。