日本における脂肪肝疾患対策: 医療連携体制の強化と提言

脂肪肝疾患MASLD/MASHの危険性とその対策とは


日本総合研究所が最近発表したレポートが、国内の脂肪肝疾患、特に代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)および代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の早期診断と治療へのアクセスの向上に向けた重要な提言を行いました。

概要


MASLDおよびMASHは、肥満や糖尿病、脂質異常症が原因で肝細胞に脂肪が蓄積することにより発症します。日本では、約3,200万人がこの疾患に罹患しており、将来的には肝硬変や肝がんに進行するリスクが高まります。特に、肝がんの新規発生者数の約5人に1人がMASLD/MASHによるものとされており、その影響は医療費にも及びます。現在、肝硬変や肝がんに進行すると医療費が約2.5倍に増加することが予測されています。

医療連携体制の現状


日本におけるMASLD/MASHの診断率はわずか12%であり、これは多くの患者が無症状のまま進行していることや、医療従事者の知識不足が影響しています。健康診断でのスクリーニング体制や専門医への紹介基準が整っていないため、多くの患者が適切な治療を受けられない現状があります。これは早期発見と治療を促進し、重症化を防ぐための喫緊の課題と言えるでしょう。

提言した実施対策


本レポートでは、MASLD/MASH患者への対策として6つのポイントが挙げられています。

  • - 啓発活動の強化: 市民や患者を対象に、疾患の認知を高める啓発活動や、高リスク層への受診勧奨が必要です。
  • - 医師への教育: かかりつけ医に対してMASLD/MASHのリスクや診断方法に関する教育を実施し、見逃しを防ぐことが重要です。
  • - 医療連携の構築: MASLD/MASH患者における医療機関の連携を強化し、スムーズな検査・診断が行えるようにします。
  • - データの蓄積: MASLD/MASHの実態を把握するためのデータ収集を行い、社会全体の疾病負担を明示化します。
  • - 政策立案者への啓発: MASLD/MASHの危険性を政策立案者に認識させ、施策に反映させる活動が必要です。
  • - 検診データの改善: 健康診断の法定項目に「血小板」を追加し、早期発見を可能にするための取り組みが求められています。

まとめ


MASLDおよびMASHは、今後の社会における健康課題の重要な一部です。国民の健康寿命を延ばし、医療費の適正化を図るためには、早期の診断と治療が不可欠であり、これらの提言を実現することが期待されています。これによって、国民一人一人の健康が守られる状況を目指していくことが求められます。

会社情報

会社名
株式会社日本総合研究所
住所
東京都品川区東五反田2-18-1大崎フォレストビルディング
電話番号
03-6833-0900

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