ポリプラスチックス株式会社の新ポリマーシリーズ
ポリプラスチックス株式会社は、日本の電子部品市場に向けて、新たな高性能ポリマー製品LAPEROS® LCP「LHシリーズ」と「TFシリーズ」を発売しました。この新しい製品は、需要が増す高品質化と小型化に応えるものであり、非常に多用途に対応できる設計がなされています。これにより、さまざまな電子機器の進化を支える材料選定の幅が広がりました。
LAPEROS® LCPの特性
この液晶ポリマーであるLAPEROS® LCPは、耐熱性や機械的強度に非常に優れており、薄い形状でもその強度を保つことができる特性を持っています。この特性は、特に寸法精度が求められる電子部品の製造に適しています。最近では、スマートフォンやタブレットPCなどの超薄型ファインピッチコネクタ、高速データ伝送分野での採用が進化を遂げています。
新シリーズの特徴
LHシリーズは、流動性、機械的物性、耐熱性のバランスに優れた「総合力設計」が特長です。このシリーズは、さまざまな電子部品に対応し、ユーザーの設計ニーズに柔軟に応えることができます。
TFシリーズは、特に高い流動性を重視しており、スマートフォンやその他の精密電子部品における複雑な形状の成形が可能です。流動性を最大化しつつ、優れた機械的物性と広い成形ウィンドウを兼ね備えたこのシリーズは、高集積化と小型化を支援します。
マテリアルズ・インフォマティクスの活用
ポリプラスチックスでは、最先端のAI技術やデータ分析を駆使した「マテリアルズ・インフォマティクス」を取り入れています。この方法により、膨大な材料データから最適特性を見出し、開発プロセスの短縮や高精度な設計を実現しています。このデータ駆動型のアプローチにより、新しい用途の探求や次世代材料の開発が加速されています。
市場の状況と未来への展望
LAPEROS® LCPは、現在日本と台湾に生産拠点があり、年産2万トンという大規模な生産能力を誇っています。このポリマーは、世界市場でのシェアが34%を占めるなど、その需要の高さがうかがえます。新たに投入された「LH」「TF」シリーズは、多様な設計要求と高流動性という異なる特性を有し、顧客のニーズに幅広く対応しています。
ポリプラスチックスは、今後も先端材料技術やマテリアルズ・インフォマティクスのようなデジタル手法を融合しながら、高性能エンプラの開発を進めていく予定です。同時に、材料使用量やエネルギー消費の削減、環境への負荷を低減させることにも取り組み、持続可能な社会の実現に資する製品の提供を目指しています。
LAPEROS®は、ポリプラスチックス株式会社が日本やその他の国で所有する登録商標です。
会社概要
商号: ポリプラスチックス株式会社
代表者: 代表取締役社長 宮本仰
所在地: 東京都港区港南二丁目18番1号 JR品川イーストビル13階
設立: 1964年5月
事業内容: 各種ポリマー及びプラスチック等の製造販売
資本金: 30億円