災害時のペットフード無償提供協定の締結について
2023年10月7日、泉大津市は株式会社ニチドウと災害時にペットフードを無償で提供する旨の協定を結びました。これにより、飼い主たちが安心して避難生活を送れるよう支援が強化されます。ペットはもはや家族の一員であり、その生活も守られるべきです。
ペットの現状と災害時の課題
一般社団法人ペットフード協会の調査によれば、日本では約1,591万頭の犬と猫が飼われており、その数は15歳未満の子どもたちの数を上回っています。この背景には、少子高齢化やライフスタイルの変化があると考えられます。しかし、災害時には避難所でペットを受け入れる環境が整っていないことが、飼い主たちにとって大きな課題です。
例えば、平成28年熊本地震の県民アンケートでは、14.4%の人が「ペットがいたから」との理由で避難所ではなく車に避難したと答えています。このように、ペットの存在が飼い主たちの避難行動に影響を与えています。また、災害時にペットフードが備蓄されていないことも問題の一因です。
協定の具体的内容
泉大津市とニチドウの協定は、災害発生から1週間分の犬と猫のフードを無償で提供する内容です。これにより、万が一の事態に備えた供給ルートが確保され、ペットの栄養不足が防げます。避難所でペットが健康で安全に過ごすためには、こうした取り組みが不可欠です。
防災意識の重要性
現代では、災害が頻発しているにも関わらず市民の防災意識は高くないのが実情です。令和6年の市民アンケートでは、災害に備えていると答えた人は47.7%に過ぎません。泉大津市では、市民の防災意識を向上させるために、さまざまな取り組みを行っています。この協定もその一環として位置づけられています。
特にペットを家族として大切に考える人々にとって、災害時の備えは非常に重要です。ニチドウとの連携を通じて、ペットのための具体的な防災対策を講じ、市民が自分事として防災を考えられるよう環境を整えています。
調印式の実施概要
この協定の調印式は、2023年10月7日14:00から泉大津市役所にて行われました。南出泉市長とニチドウの吉田社長が挨拶をし、ペットの災害課題についてのプレゼンテーションが実施され、その後協定書に署名し記念撮影が行われました。
最後に、災害に立ち向かうには官民の協力が不可欠です。ペットも家族の一員として、皆で支え合い、安心して暮らせる社会を目指しましょう。