竹中工務店とChopValue Japan、循環型建築資材の共同研究を開始
株式会社竹中工務店(本社:大阪)とChopValue Manufacturing Japan(本社:東京)は、
循環型建築資材の開発に関する共同研究を開始しました。本共同研究は、都市資源を再生利用するアップサイクルの概念を基にしつつ、国内における資源循環を推進し, 炭素排出の削減を目指しています。
1. 背景と目的
竹中工務店は、日本の総合建設会社として、近年持続可能な建築の実現に向けた新たなアプローチに取り組んでいます。これまでの「スクラップ & ビルド」から、「サーキュラーデザインビルド」への転換を図るねらいがあり、再利用やアップサイクルの推進もその一環です。同社は2050年までにカーボンニュートラルの達成を目標としており、環境意識を高める努力を続けています。
一方で、ChopValue Japanは、都市資源の再生利用を専門とし、川崎市に開設された国内初のフラッグシップマイクロファクトリーで、既に7トン以上の都市資源を再生しています。本プロジェクトを通じて、ゆくゆくは全国展開を視野に入れています。
両社は互いの専門性を組み合わせて、日本における循環型建材の供給体制の構築を進め、効果的な資源循環モデルの確立を目指します。
2. 共同研究の詳細
(1) 研究開発の対象
本プロジェクトでは、ChopValue Japanが持つ
マイクロマニュファクチャリング技術を利用し、都市資源をベースにした内装材やその他の建築用材料の開発を行います。これにより、革新的で持続可能な建材の供給が可能となるでしょう。
(2) 品質評価と検証
竹中工務店は、この共同研究の過程で自社の研究開発施設を活用し、耐久性や適合性などの性能試験を実施します。これにより、高い品質の建築資材を確保し、安全性も確認していきます。
(3) 低炭素製造モデルの確立
この取り組みを通じて、日本国内における都市資源の有効活用が進みます。高付加価値のある建材として再生されることを意義として、地域の低炭素経済構築を目指します。これにより、国内の資源循環がスムーズになり、環境負荷の軽減が期待されます。
3. 今後の展望
両社はこの共同研究の成果を基に、来年度から建築プロジェクトでの実証導入を予定しています。研究結果は製品化や商用展開に向けた基礎となり、ひいては
日本の建設業界における循環型エコシステムの形成を推進することにつながります。
最後に、これからも竹中工務店とChopValue Japanは、環境に配慮した建設を追求し、持続可能な未来へと邁進していく考えです。両社の取り組みが、業界に新しい風を吹き込むことになるでしょう。