阿部結さん初の絵童話『どろぼうジャンボリ』が受賞の快挙
阿部結さんの初めての絵童話『どろぼうジャンボリ』が、2025年に発売後、わずか1年で異例の9刷を達成し、国内で5つの絵本賞を受賞しました。この作品は発売と同時に読者や書店員の心をつかみ、たちまち人気となりました。
物語の背景と内容の魅力
本書では、「ジャンボリ」という名前のどろぼうが描かれています。彼は「てがみのたね」というものを秘密裏に集めているキャラクターです。物語は、ジャンボリがある日町に現れた新しい町長によって、みんなから大切なものを奪われるところから始まります。この設定を通じて、手紙の大切さや人とのつながりが描かれ、読者に深いメッセージを投げかけます。
2025年4月8日の刊行から2週間で3刷、15,000部の売り上げを記録して以来、その勢いは止まることを知らず、2026年2月までに9刷に達しました。また、国内5つの絵本賞を受賞し、中国、韓国、台湾など海外でも出版契約が確定するなど、国際的にも注目されています。
受賞歴
- - 第9回未来屋えほん大賞:大賞(2025年9月)
- - 第6回TSUTAYAえほん大賞:第3位(2025年10月)
- - 第13回静岡書店大賞:児童書部門第2位(2025年12月)
- - 第18回MOE絵本屋さん大賞:第3位(2025年12月)
- - キノベス!キッズ:第2位(2026年2月)
書店フェアの盛況
全国の書店では、特設コーナーを設置し、看板や手書きのPOP、「ジャンボリ人形」を用いたフェアが展開されました。例えば、紀伊國屋書店アミュプラザおおいた店では、「ジャンボリのたからばこを手紙でいっぱいにしよう」というコーナーを設け、大きな反響を呼びました。この取り組みでは、たったの2日で20通の手紙が集まり、1ヶ月後には120通を超えるという驚異的な数に達したのです。読者たちが手紙を書きたくなる心の動きが、作品のメッセージを強く訴えかけている証でしょう。
一方、くまざわ書店西新井店では、事前にSNSで話題となり、キャッチーなキャラクターへの関心が集まりました。スタッフ自身がその魅力を強く感じることで、大々的なフェアを展開し、多くの方の目に留まりの良い結果となったようです。
読者からの感想
『どろぼうジャンボリ』には、読者から嬉しい感想が寄せられています。一部をご紹介すると、
- - 「どろぼうのジャンボリも素敵な理由で物を集めていることが伝わって、手紙の大切さを学びました。」(小6男の子)
- - 「絵本を読み終わった後、私もお手紙を書いてみたくなりました。」(小4女の子)
- - 「この物語は子育ての喜びと似た感情を呼び起こします。」(40歳母)
このような多様な感想から、本書が家族や子どもたちに深く響く物語であることがうかがえます。
阿部結さんの想い
阿部結さんは、2020年にデビュー以来、様々な作品を発表し続けていますが、『どろぼうジャンボリ』が生まれた背景には、戦争で日常を奪われる人々への強い想いがありました。受賞式でのスピーチでは、彼女自身が本を読むことで日常を守れることに気づき、今後もそんな力を与える作品を作り続けたいと語りました。
今、子どもたちの語彙力や読解力がますます重要視されています。『どろぼうジャンボリ』は、ひとりで読み進めやすい美しい絵と心に残るメッセージを持つ一冊として、多くの人々にとっての「はじめてのひとり読み」に最適な作品になっています。
続きを読みながら、手紙の素晴らしさや人との絆を深めるきっかけにしてみませんか?
定価:1,540円(本体1,400円+税10%)
対象年齢:5・6歳から
ISBN:978-4-593-10485-7