大阪での国際博覧会、2025年大阪・関西万博で「BLUE OCEAN DOME」というユニークな民間パビリオンが出展されます。このパビリオンは、特定非営利活動法人ゼリ・ジャパン(ZERI JAPAN)によって設計され、持続可能な海洋の利用と保護をテーマにしています。このユニークな施設は、建築家の坂茂氏によって設計され、海洋資源の持続可能な活用に向けた活動の一環として位置づけられています。特に、本パビリオンは、資源を循環させ、廃棄物をゼロに近づけるという「ゼロ・エミッション構想」に基づくものです。
「BLUE OCEAN DOME」は、万博期間中のみならず、その後の持続的利用を考慮した設計が施されています。また、特徴的な建材として、紙管や竹集積材、カーボン・プラスチックが使用され、強度と軽さを兼ね備えた建築が実現されています。これにより、現代社会が求めるサーキュラー・エコノミーやESG(環境・社会・ガバナンス)の概念を体現した施設となっています。
万博終了後、パビリオンはモルディブへの移設が決定しました。この移設により、モルディブの海洋リゾート開発プロジェクトでの利用が計画されています。これは、ZERI JAPANにとって大きな喜びであり、日本から世界に向けたブルー・イノベーションの一環として位置づけられています。
モルディブは海洋国家として知られ、美しい自然環境を有する国です。この地域でのパビリオンの再活用は、海洋環境の保護につながるだけでなく、国際的な海洋資源の持続的活用の重要性を発信する絶好の機会です。ZERI JAPANは、万博を通じて得た知見や技術をモルディブで活かし、国際社会における持続可能な未来を実現するためのきっかけを作ります。さらに、このプロジェクトは国際社会全体に環境意識の高まりを促すものとなるでしょう。
坂茂氏は、1957年に東京で生まれ、アメリカで建築を学びました。彼は、様々な地で建築事務所を設立し、画期的なデザインを提案することで知られています。特に彼の作品は、材料の持続的な利用と環境への配慮を重視しており、多くの受賞歴を持ち、その実績は国際的にも認知されています。坂茂氏が手掛けた数々の作品とともに、「BLUE OCEAN DOME」は、環境に優しい建築の新たな形を示すものとして注目されています。
大阪・関西万博での「BLUE OCEAN DOME」は、海洋資源の持続可能な利用と環境保護を訴える重要なシンボルとして、訪れる多くの人々に影響を与えることでしょう。また、このパビリオンが世界に向けたメッセージを発信し、未来に向けた行動を喚起することが期待されています。環境への配慮や持続可能性の重要性を訴えかけるこのプロジェクトは、万博のレガシーとして長く記憶されることでしょう。