神島化学工業、排ガスCO2の原料化による持続可能な製品開発を開始
神島化学工業、排ガスCO2の原料化による持続可能な製品開発を開始
神島化学工業株式会社は、香川県三豊市の詫間工場にて、世界初となる自社工場の排ガス中の低濃度二酸化炭素(CO2)を原料として利用する商用プラントの稼働を開始しました。この「CO2リサイクルプロダクションシステム」は、約30億円を投じて構築されたものであり、年間4000トンのCO2を活用し、これを建材や化成品の製造に利用する計画です。また、段階的にこの処理量を約2万トンにまで増やす見込みです。
環境と事業成長の両立
神島化学工業は、中期経営計画に基づき、環境への配慮と事業の成長を同時に実現することを目指しています。2021年の初めからカーボンニュートラルに向けた取り組みを開始し、全社横断的な施策として体制を整え、CO2を資源として活用する技術開発に取り組んできました。特に、炭酸カルシウムの生成技術を基にした新たな建材開発に力を入れています。
システムの特徴とメリット
この新しい生産システムは、工場で発生する排ガスに含まれる約10%のCO2を濃縮せずに直接活用しています。さらに、製造工程で出る副産物をアルカリ資源として有効利用し、安定した品質を持つ建材を製造可能にしました。通常、CO2を原料として使う際には、高純度化のために多くのエネルギーを消費する必要がありますが、このシステムでは反応条件を最適化することで効率を上げ、圧縮や濃縮の工程を省くことができています。
未来への展望
このプラントは、年間約4000トンのCO2を処理する能力を持ち、今後さらに増設を行うことで、年間2万トンまで引き上げることを計画しています。また、同システムの導入は茨城県にある石岡工場にも予定されています。2030年までには自社工場からのCO2排出ゼロを目指し、持続可能なビジネスモデルの確立を進めていく方針です。
将来的には、CO2を固定化した新しい建材「ZESTA」を2026年10月に市場に投入する予定で、これは従来外部から調達していた原料の代替にもなると期待されています。新規プロセスの導入に伴い、製造コストは若干上昇する見込みですが、環境価値を付加した製品として市場展開を進める考えです。
今後も神島化学工業は、環境負荷を減らす取り組みと、事業の成長を両立させる活動を継続していきます。
会社情報
- 会社名
-
神島化学工業株式会社
- 住所
- 大阪府大阪市中央区今橋4-4-7京阪神淀屋橋ビル7F
- 電話番号
-
06-6232-5350