リガクが発表した次世代X線回折装置用検出器「XSPA-200 ER」
本日、リガク・ホールディングス傘下の株式会社リガクが、最新のX線回折装置用シームレス多次元ピクセル検出器「XSPA-200 ER」を発表しました。2024年10月1日から受注を開始するこの製品は、サンプルから生じるバックグラウンドノイズを抑える高いエネルギー分解能を備えており、これにより鉄鋼や電池などの遷移金属を含む材料の高感度測定を実現します。従来、これらの測定には大型のX線回折装置が必要でしたが、「XSPA-200 ER」の登場により、卓上型のX線回折装置「MiniFlex」でも同等の測定が可能になるのです。
この新型検出器は、今後の新材料研究や既存材料の品質改善に大きな影響を与えると期待されています。特に、測定の手軽さが向上することから、より多くの研究者がこの技術を活用しやすくなるでしょう。デモ機は、幕張メッセで行われている「JASIS 2024」イベント内のリガクブースでも展示されており、直接製品に触れる機会が提供されています。
XSPA-200 ERの特徴
「XSPA-200 ER」は、従来の技術に比べ、コストとスペースの面で優れた利点を持っています。特に、研究室の限られたスペースでも扱える点が魅力です。加えて、高いエネルギー分解能により、具体的には1000 eV以上のエネルギー範囲において、様々な測定が可能となります。この特性により、特殊な鉱石や新しい合金の開発においても、研究者が求める精度を提供することができます。
グローバルな技術力
リガクは、1951年の創業以来、世界で90か国以上で事業を展開しており、その高いシェアと地位を築いてきました。現在、海外売上は全体の70%を占めており、技術革新とカスタマーサポートの強化を通じて、さらなる成長が見込まれています。特に、半導体、電子材料、電池、環境・エネルギー分野に進出し、これらの業界に貢献する技術供給に取り組んでいます。
まとめ
リガクの新しい「XSPA-200 ER」は、より多くの研究者が高精度なX線回折測定を行えるようにする画期的な製品です。今後の研究や技術開発において、重要な役割を果たすことでしょう。興味のある方は、是非リガクの公式ページや展示会で直接この技術に触れてみてください。リガクの技術革新が今後どのような社会的影響をもたらすのか、目が離せません。