アピアランスケアの新境地
2025-12-17 11:14:51

乳腺専門クリニックが始めた新たなアピアランスケアの取り組み

乳がん治療とアピアランスケアの重要性



乳がん治療において、外見の変化は精神的な影響を及ぼすことが少なくありません。手術や抗がん剤治療によって、乳房や髪の毛、眉や爪に顕著な変化が生じ、「人目が気になる」「外出が不安」「自分らしさを失ってしまった」といった心理的な負担も大きくなります。これらの課題に応じて、宮城県仙台市のまゆ乳腺クリニックは、東北初の取り組みとして「アピアランスケアサポートサロン」を開設しました。

アピアランスケアサポートサロンの内容



このサロンでは、お客様が必要かつ適切なサポートを受けられるように、ウィッグの相談や無料貸し出し、リンパマッサージ、ネイルケア、医療アートメイクなど、各分野の専門家が連携しています。特に、乳がん治療中の身体的・精神的な苦痛を軽減することを重視したサービスが特徴です。

専門家と患者の連携



アピアランスケアサポートサロンの主要サービスには以下が含まれています。
  • - ウィッグ:個々のニーズに合ったウィッグの相談・貸出
  • - リンパマッサージ:術後や治療中に生じるむくみへの対応
  • - ネイルケア:抗がん剤治療によって起こる爪のトラブルへの専門的サポート
  • - 医療アートメイク:乳輪乳頭、眉、アイライン、リップ、頭皮カモフラージュなど、外見を見直す手助け

このように、サロンでは「どこに相談すれば良いかわからない」といった子は、ワンストップで相談できる環境を準備しています。

乳輪乳頭アートメイクの重要性



このサロンで特に注目を集めているのが、医療アートメイクです。乳輪乳頭アートメイクでは、再建後の乳房に対して皮膚に色を重ね、本来の乳輪乳頭の立体感を再現します。この施術は、乳腺外科の医師とも連携して行われ、より安全で信頼できる環境が提供されています。これにより患者さんは、不安なく施術を受けることができ、その結果、心の負担も軽減されるのです。

寄り添う姿勢



医療アートメイク看護師として活動している太田真由美は、自らも乳がん治療を経験しました。彼女はその体験を元に、外見ケアが精神面にいかに寄与するかを実感し、患者さんに対する寄り添いを大切にしています。患者さんたちが自身の体を再び好きになり、前向きな気持ちを持てるよう支えています。

社会的な影響



太田さんが担当する乳輪乳頭アートメイクは、メディアに取り上げられることもあり、読売新聞にも取り上げられたことで、アピアランスケアへの関心が高まっています。患者さんの中には、「温泉に行くことをあきらめていたけれど、また楽しめるようになった」と語る方も多く、心の変化に繋がっています。

今後の展望



まゆ乳腺クリニックは、今後も患者会や勉強会を通じて、アピアランスケアの選択肢が広がる環境作りを目指します。2026年3月には、日本乳癌学会東北地方会で、太田さんがアピアランスケアの重要性について登壇する予定です。これは、医療者と共に「外見ケアのこれから」を考える貴重な機会として期待されています。

まとめ



まゆ乳腺クリニックのアピアランスケアサポートサロンは、東北地方で初めての取り組みとして、乳がん患者の外見に関する不安を解消するために多職種の専門家が連携しています。そのようなプロジェクトは、患者さんにとって大きな力となり、心身の健康を支える重要な要素であると言えるでしょう。


画像1

画像2

会社情報

会社名
医療アートメイク看護師 太田真由美
住所
電話番号

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。