レジ袋有料化が促進したエコバッグ利用
2020年7月1日から始まったプラスチック製買い物袋の有料化は、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。環境省のデータによると、スーパーマーケットにおけるレジ袋の辞退率は有料化後、大幅に上昇。レジ袋の使用量は大きく減少したことがわかります。
多くの人がエコバッグを持ち歩くようになり、環境への意識が高まったことは間違いありません。しかし、同時にエコバッグの利便性や課題も浮き彫りになっています。
1000人アンケートでエコバッグ事情を探る
株式会社ナビットは、全国の主婦を中心としたモニター会員1000人を対象に「エコバッグ」に関するアンケート調査を実施しました。アンケートでは、エコバッグの所有状況、使用頻度、携帯理由、不満点などを詳しく調べました。
エコバッグの携帯率は9割超え!
調査結果によると、エコバッグを「常に携帯している」と回答した人は75.9%、「時々携帯している」と回答した人は17.8%でした。合計で93.7%の人がエコバッグを携帯していることがわかりました。
エコバッグの所有数は「5個以上」が最多
エコバッグの所有数については、「5個以上」が35.4%、「3~4個」が33.1%と、3個以上所有している人が全体の68.5%を占めました。
レジ袋有料化後、エコバッグの使用頻度は増加
レジ袋有料化後、エコバッグの使用頻度が「かなり変わった」と回答した人は54.8%、「まあまあ変わった」と回答した人は21.4%でした。合計で76.2%の人がレジ袋有料化後、エコバッグの使用頻度が変化したと回答しました。
エコバッグを携帯する理由は?
エコバッグを携帯する理由として、最も多かったのは「レジ袋有料化のため」で57.8%でした。「レジ袋代を払わなくていいため」が12.5%、「環境に配慮して」が10.7%と続きました。
エコバッグのデメリットとは?
アンケートでは、エコバッグの不満点についてフリー回答で意見を募集しました。
「お弁当を買った時、大きさによっては合わず斜めになってしまう」「折りたたみが面倒」「かさばるので、小さいバッグが持てなくなった」「布製が多いため、汁などの液体が漏れる可能性があるものを入れにくい。結局レジ袋も持ち歩いている」など、様々な意見が寄せられました。
世界のレジ袋事情
日本ではレジ袋有料化が導入されましたが、実は2018年の時点で世界127ヶ国以上でプラスチック製買い物袋が禁止されていました。中国、フランス、アメリカ、ニュージーランドなどでは、部分的もしくは全面的に禁止されています。
ニュージーランドのスーパーマーケットチェーンでは、再利用可能なメッシュバッグの販売を開始しています。日本ではまだ薄いプラスチック製買い物袋が認められていますが、繰り返し使えるメッシュバッグなどの利用を始めてもいいかもしれません。
エコバッグの進化に期待
エコバッグの普及率が上昇した一方で、その利便性や耐久性、デザインなど、改善を求める声も少なくありません。今後、より使いやすい、環境負荷の少ないエコバッグが開発されていくことを期待したいです。
エコバッグ普及率調査を終えて
今回の調査を通して、レジ袋有料化がエコバッグ利用の促進に大きく貢献していることが改めてわかりました。エコバッグの携帯率は9割を超え、多くの人が環境問題に関心を持っていることがうかがえます。
しかし、エコバッグの使い勝手の悪さや、結局レジ袋も持ち歩いているという現状も浮き彫りになりました。エコバッグは、環境問題への意識向上に役立つ一方、利便性や耐久性、デザイン性においても改善の余地があると感じました。
今後、より使いやすい、環境負荷の少ないエコバッグが開発され、多くの人に支持されることを期待しています。また、企業側も、エコバッグの使いやすさやデザイン、耐久性などを追求し、消費者のニーズに応えられる商品開発を進めることが重要だと考えられます。
エコバッグ選びのポイント
エコバッグを選ぶ際には、以下のポイントを参考にすると良いでしょう。
サイズ: 普段よく行くお店のレジ袋のサイズに合わせて選ぶ
素材: 汚れや水濡れに強い素材を選ぶ
デザイン: 折りたたみやすさ、持ちやすさ、収納のしやすさを考慮する
耐久性: 繰り返し使える丈夫な製品を選ぶ
まとめ
レジ袋有料化は、エコバッグの普及に大きく貢献しました。しかし、使い勝手の悪さや、結局レジ袋も持ち歩いているという現状も課題として残っています。
今後、より環境に優しく、使い勝手の良いエコバッグが開発され、私たちの生活にさらに浸透していくことを期待しています。