HTB制作テレメンタリーPlusが初の受賞
2025年度の日本医学ジャーナリスト協会賞で大賞を受賞したのは、HTB北海道テレビが制作したドキュメンタリー番組『生ききる~ある俳優夫婦のダイアローグ~』です。本番組は、7月にテレビ朝日とHTBで放送され、初めてこの名誉ある賞を受けたものです。また、北海道のメディアとしても初の受賞にあたるため、非常に意義深い出来事となっています。
賞の目的と選考基準
「日本医学ジャーナリスト協会賞」は、質の高い医学・医療ジャーナリズムを育成することを目的としており、2012年に設立されました。本賞では、選考基準として「オリジナリティ」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」が設けられ、協会の選考委員会が毎年受賞作品を選抜しています。
番組の特徴と内容
番組『生ききる』は、テレビ朝日系列の24局が共同制作したドキュメンタリー『テレメンタリー』の厳選された作品を基に、新たな取材を加えて作成された1時間のドキュメンタリーです。毎月1回、関東エリアで放送されており、今回の大賞受賞作品は、今年2月に放送された「生ききる~俳優と妻の夜想曲~」の続編にあたります。
物語の中心には、札幌を拠点に活動する俳優で演出家、劇作家の斎藤歩氏が位置し、彼の癌との闘いを描いています。斎藤氏は、病に苦しみながらも舞台に立ち続け、演劇への情熱を生涯持ち続けた姿が描かれています。夫婦間で交わされる深いダイアローグを通じて、どんな困難な状況でも互いを思いやる姿が映し出されました。
受賞に対する評価
本作は、「死にいたる道を食い入るように見てしまった」「生きる重みを感じた」「死を迎えることについて考えさせられる」など、多くの感想が寄せられました。これらの評価が高く、プログラムはついに栄冠を手にしました。
ディレクターの沼田博光氏は今回の受賞について、「このような栄えある賞をいただき、大変光栄です。今日の日本において、2人に1人が癌にかかる時代です。私たちは、視聴者が自身の問題としてこのテーマを受け止められるように、真剣に議論しながら取材を進めました。これが評価されたのだと思います。」と語っています。
表彰式の情報
表彰式は2025年11月14日(金)に東京で行われ、受賞者によるシンポジウムも予定されています。この場で、受賞の喜びを共にすることでしょう。
番組視聴を希望される方は、放送日をチェックしてください。2025年7月13日(日)には関東ローカルで、また7月20日(日)には北海道ローカルでの放送が決まっています。
この機会に、ぜひご覧いただき、深く考えさせられる演劇の世界に触れていただければと思います。