くら寿司が本マグロの委託養殖をスタートし特定店舗で販売開始へ

くら寿司が本マグロの委託養殖を開始

回転寿司チェーンとして知られる「くら寿司」を運営するくら寿司株式会社の子会社、「KURAおさかなファーム」が2023年8月、委託養殖による本マグロの出荷を開始しました。今後、無添蔵中目黒店やグローバル旗艦店などで提供される予定です。この取り組みは、国内外での魚介類需要の高まりや、漁業の持続可能性を考慮し、業界の先駆けとしての意味も持っています。

本マグロ出荷の背景

近年、世界的な魚価の高騰や燃料費の上昇、さらには漁業従事者の担い手不足といった問題が深刻化しています。これらの課題を受けて、くら寿司は10年以上にわたり、国内漁業の創生に尽力しています。2021年には、持続可能な漁業を目指して「KURAおさかなファーム」を設立しました。この会社では、全国の生産者と手を組みながら、委託養殖や自社での養殖を推進しています。

委託養殖による本マグロの特徴

出荷された本マグロは、国際的に漁獲規制が導入され、資源管理が行われている魚です。国内での養殖は管理が難しい一方で、くら寿司は人気商品の本マグロを安定的に供給するため、生産者への全量買い取りを約束しています。この取り組みにより、生産者は魚の養殖に専念できる環境が整えられます。加えて、これにより生産から販売までの一貫した体制を築くことが可能となります。

販売先と今後の展望

本マグロは、東京都内の無添蔵中目黒店を皮切りに、関東圏内の都市型店舗約50店舗で販売が行われる予定です。くら寿司は、厳しい環境下でも安定した供給を確保し、高品質な商品をリーズナブルな価格で提供し続けることに力を注いでいます。このような取り組みが実を結ぶことで、顧客に新たな価値を提供することが期待されます。

「KURAおさかなファーム」とは

「KURAおさかなファーム」は、サステナブルな漁業の発展と安定供給を目的に設立された、くら寿司初の水産専門会社です。AIやICTを活用したスマート養殖を通じて、生産者の負担を軽減し、労働環境の改善にも取り組んでいます。このような背景を持つ同社は、漁業界の未来を見据えた様々な活動を展開しています。一貫した体制を確立することで、より良いお寿司の提供を目指しています。

今後もくら寿司とKURAおさかなファームの取り組みに注目し、持続可能な漁業の発展と、おいしい寿司の提供に期待しましょう。