国内初のM&AプラットフォームTRANBI、去年より成約54%増で過去最高の成果を記録

国内初のM&AプラットフォームTRANBI、成約54%増で過去最高の成果を記録

日本のM&A（合併・買収）市場において、株式会社トランビが運営するマッチングプラットフォーム「TRANBI」が注目を集めています。2025年3月期における成約件数はなんと529件に達し、前年の343件から54%の増加を果たしました。この成果は、特にレンタルスペースや民泊事業の成約増が大きな要因とされています。

TRANBIの成り立ちと現状

2011年に日本初のM&Aプラットフォームとして立ち上げられたTRANBIは、後継者不足に悩む企業の売却希望をマッチングし、譲受希望者とのオンラインでのマッチングを実現。コロナ禍を経た現在、2023年度からは成約件数が徐々に回復し、2024年度にはコロナ前の水準を超える動きが見られました。

シェアリングエコノミー市場の拡大

注目すべきは、レンタルスペース市場が2030年度には約44,221億円に達する見込みであることです。特にインバウンド需要が高まる中、宿泊施設が不足しているため、民泊に対するニーズも増加しています。これにより、TRANBIが扱う案件も活発化してきています。

個人ユーザーの増加による影響

コロナ禍以降、TRANBIでは個人ユーザーの登録数が増え続け、年々新たに2万人以上がプラットフォームに参加しています。この背景には企業の働き方改革や副業の普及が影響しており、特にレンタルスペースや民泊といった事業が注目されています。

地方ニーズの拡大

従来、TRANBIのユーザーの多くは首都圏に集中していましたが、最近では地方でも多くの事業承継が進んでいます。地方新聞社や事業承継支援センターとの連携により、全国の売却案件数が140%増加し、特に首都圏以外の案件数が151%増加したことが示しています。

事業承継と第三者承継の支援

「2025年問題」と呼ばれる中小企業の後継者不足が深刻化する中、第三者への事業承継に対するニーズが高まってきました。特に、低額有償サポート「マッチングエージェントサービス」への相談件数は大幅に増加しています。

マッチング精度の向上

TRANBIでは、売り手が買い手にオファーを送ることができる機能を強化し、マッチング精度を向上させています。これにより、双方向でのコミュニケーションが可能になり、効率的な取引が実現しました。

初めてのM&Aを支援

初めてM&Aに挑戦するユーザーも増加しており、トランビでは初心者へのサポート体制を整えています。コミュニティを運営し、他のユーザーとの情報交換を促すことで、より安心してM&Aを進められる環境づくりを行っています。セミナー開催を通じたリスクの周知や成功事例の共有も行い、安心安全な取引をサポートしています。