古野電気が世界最大の時刻同期国際会議に出展、技術革新へ挑戦する

古野電気が世界最大の時刻同期国際会議「ITSF」に出展

古野電気株式会社（本社：兵庫県西宮市、代表取締役社長執行役員：古野幸男）は、2025年10月27日（月）から30日（木）にかけてチェコ・プラハで開催される「ITSF（International Timing and Sync Forum）2025」にてゴールドスポンサーとして出展することを発表しました。これにより、同社の最新技術を世界に向けて披露する機会が得られました。

ITSFとは

ITSFは、時刻同期の分野での国際会議としては有数の存在です。本展示会には、テレコムや証券、スマートグリッド、データセンターといった重要な社会インフラを支える専門家や業界関係者が集まり、最新の技術動向やソリューションが紹介されます。時刻同期の重要性が増す中、世界中からの関心が寄せられており、専門的な知識の共有が期待されています。

出展概要と当社技術の特色

古野電気は、今回の出展において、L1・L5の二周波受信に対応した「時刻精度4.5ns（1σ）未満」と高い堅牢性を両立したGNSS受信モジュール「型式：GT-100」、ならびに高精度・高耐環境性を備えた二周波対応のGNSSアンテナ「型式：AU-500」を展示します。これらの製品は、通信やデータセンターといったミッション・クリティカルなインフラの時刻同期を支えるものです。

最近では、GNSS（衛星利用測位システム）が提供する高精度の時刻同期が必要不可欠な技術である一方、ジャミングやスプーフィングなど外部からの脅威にも直面しています。こうした技術的課題に対応するために、代替手段が提案されるものの、現時点ではGNSSを超える技術は存在しないと言えます。そのため、従来の高感度性能に加え、時刻精度の維持や適切なハンドオーバー機能など、高度な性能が求められています。

このような背景を踏まえ、抽選に参加した当社の技術者が「堅牢で信頼性の高い時刻同期基盤を実現するGNSS受信機の役割」について講演を行います。ここでは、GNSS受信機が求められる性能要件を整理し、ノルウェーでの実地テスト「Jammertest」の評価結果についても触れます。これにより、時刻同期の分野における最新の技術と課題について探求する機会を提供します。

講演概要

- 日時：2025年10月30日（木）14:00–14:15（CET）
- 講師：橋本邦彦（システム機器事業部開発部開発2課主任技師）
- 演題：「堅牢で信頼性の高い時刻同期基盤を実現するGNSS受信機の役割」
- 概要：GNSSの高精度時刻同期技術、ジャミング・スプーフィング対策、及び実地評価結果について

古野電気は、GNSS受信機の精度と堅牢性の向上に力を注ぎ、これらの課題に立ち向かう姿勢を貫いています。他社に先駆けて技術革新を進めており、その結果、時刻同期の分野に信頼性の高いソリューションを提供することが可能となっています。今後も、時刻同期技術のさらなる発展と信頼性の強化に努め、重要なインフラをサポートする基盤技術の確立に寄与する所存です。