広域Wi-Fiを活用した賃貸管理業務の効率化
武蔵コーポレーションとNTT東日本が実施した実証実験は、賃貸管理業務を革新する可能性を示しました。2024年11月19日から7棟の賃貸物件を対象に行われたこの実証実験では、広域Wi-Fi「IEEE802.11ah」とカメラを組み合わせ、管理業務の効率化や物件価値の向上を狙いました。
1. 実証実験の背景
日本の不動産業界は、人口減少や少子高齢化により深刻な課題を抱えています。労働力不足に加え、管理物件の増加により、従業員の業務効率化が急務です。また、入居率の向上や安定した家賃収入を確保するために、空室対策も重要なテーマです。
このような状況の中、武蔵コーポレーションとNTT東日本は、より便利で安全な住環境を提供するために、実証実験を実施することを決定しました。
2. 実証概要
本実験では、Wi-Fi「IEEE802.11ah」のアクセスポイントを設置し、管理対象のマンション全体をカバーする無線環境を構築しました。その上で、複数台のカメラを設置し、建物の遠隔監視を実現しました。これにより、業務の効率化と物件価値の向上を図ることが目的となりました。
IEEE802.11ahの特徴
- - 距離の拡大:通常のWi-Fiに比べ伝送距離が広がり、障害物の多い環境でも通信が可能です。
- - 自由なネットワーク構築:エンドエンドで利用者のニーズに合わせたネットワークが構築できます。
- - 高いスループット:画像や映像の送受信も行える程度のスループットを持っています。
3. 実証実験の成果
実証の結果、以下の効果が明確になりました。
武蔵コーポレーションの成果
1.
業務効率化の実現:遠隔監視により、トラブルが多発する物件での年間48時間の業務改善が可能に。
- カメラ設置により、物件状況をリアルタイムで確認でき、従来の現地訪問が不要となった。
2.
迅速なトラブル対応:映像分析を通じて、トラブルの原因を素早く特定。
- ゴミの不適切な捨て方や喫煙行為の発生原因を特定し、適切な対策を講じることができた。
3.
物件価値の向上:共用部分の管理状態が改善され、入居者からの退去理由が減少。
NTT東日本の成果
1.
11ahの知見の蓄積:様々な環境下での通信の実現が確認され、映像品質も保たれた。
2.
今後のサービス仕様の策定:不動産管理における課題感を把握し、それに応じたサービスの設計が進められた。
4. 今後の展開
実証実験で得られた成果を踏まえ、今後も賃貸管理業務の効率化を推進する方針です。入居者に対しては、快適で安心な住環境を提供し、物件オーナーには迅速な管理サービスを実現することを目指します。また、NTT東日本は、引き続き無線環境の構築やIoTデバイスとの連携を強化していく予定です。
5. お問い合わせ先
実証実験に関するお問い合わせは以下の通りです。