横浜市臨海部のグリーン電力供給に向けた新たな歩み
横浜市が新たに締結した覚書の内容は、洋上風力発電を利用したグリーン電力供給の方法に関するものです。本プロジェクトには、東京電力パワーグリッド株式会社、株式会社海上パワーグリッド、戸田建設株式会社、三菱UFJ銀行が名を連ねています。これにより、横浜港におけるカーボンニュートラルポートの形成や再生可能エネルギーの供給に向けての連携が目指されます。
覚書の目的
この覚書には、各企業や団体が持つそれぞれの専門性を活かしながら、横浜市臨海部の電力需給の安定化とグリーン電力供給のための産業共創についてが具体的に記されています。
1.
横浜市の取り組み: 横浜市は臨海部でのグリーン電力供給を推進し、カーボンニュートラルの実現に向けた基盤を築くことを目指しています。
2.
東京電力の役割: 同社は電力需給バランスの確保に努め、新たな電力供給拠点の整備に向けた研究を進めます。
3.
海上パワーグリッドの取り組み: 世界初の電気運搬船を利用し、洋上風力発電から得た電力の送電方法を模索しています。
4.
戸田建設の専門性: 浮体式洋上風力発電技術を駆使し、ウィンドファームの建設計画を推進します。
5.
三菱UFJ銀行の支援: 同銀行は、洋上風力発電事業に必要な資金調達手法を検討し、地域の産業活性化にも寄与します。
洋上風力発電の未来
我が国は洋上風力発電を再生可能エネルギーの中核として位置付け、2040年を見据えた目標が掲げられています。特に、浮体式洋上発電は技術革新によってコスト削減が進むと期待されており、国内外への展開が見込まれています。
横浜市の電力需要の見通し
横浜市臨海部の電力需要は、みなとみらい21地区や山下ふ頭、新本牧ふ頭の開発に伴って増加が見込まれています。これにより、新たな電力供給拠点の確保が急務となっています。
電気運搬船について
電気運搬船は、海上で蓄電した電気を輸送する新たな送電手段です。日本は2050年までにカーボンニュートラルを達成することを目指しており、洋上風力の活用が不可欠です。特に、水深の深い排他的経済水域での新たな送電方法として、電気運搬船の可能性が期待されています。
各参加企業の紹介
- - 東京電力パワーグリッド: 関東エリアなどを供給する主要な送配電会社で、神奈川県の電力需給に重要な役割を果たしています。
- - 株式会社海上パワーグリッド: 電気運搬船の開発を通じて、海上送電網の構築を目指しています。
- - 戸田建設: 建築・土木工事の専門家として、浮体式洋上風力発電の事業にも参画しています。
- - 三菱UFJ銀行: 持続可能な社会実現に向け、環境関連のプロジェクトに資金調達支援を行っています。
横浜市はこの覚書を通じて、将来のエネルギー供給の形を築こうとしています。再生可能エネルギーの主力電源化に向けた取り組みとして、今後の進展が期待されます。