自動運転レベル4の新たな実証プロジェクトが佐賀市で始動

自動運転レベル4の新たな実証プロジェクトが佐賀市で開始

沖電気工業株式会社（通称：OKI）は、様々な実証団体と協力し、2025年6月から佐賀市にて自動運転レベル4の実証を行うことを発表しました。このプロジェクトは、総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業」に基づいており、深刻なバス運転手不足の解決策の一部として、自動運転バスの導入に向けた期待が高まっています。

自動運転レベル4とは

自動運転レベル4は、特定の環境下において運転者の介入なしにシステムが全ての運転操作を行うことができる、最先端の技術です。この技術は、路面状況や周囲の環境をリアルタイムで判断し、スムーズかつ安全に走行する能力を持つため、交通効率の改善や運転手不足の解消に寄与すると期待されています。

具現化される自動運転の実証内容

この実証プロジェクトでは、以下の3つの重点領域に取り組みます。

1. 車載センサの検知範囲外の障害物の検出
無信号交差点における歩行者や車両など、路側のセンサを活用して車載センサの検知範囲外にいる障害物を検知し、スムーズな右折が可能になるようなシステムを実現します。

2. 通信が混み合う状況下での情報伝送の確実性
大規模イベント開催時の集客施設周辺における通信の輻輳（ふくそう）に対し、自動運転車両からの通信品質を評価し、どのように安定的な情報の送信が可能かを探ります。

3. 通信条件の不利な地域の改善策
中山間地域やトンネルなど電波が届きにくい場所において、安価なLTEレピーターを用いて通信環境を整え、自動運転車両が常に接続できるようにします。

実施体制と実施期間

この実証実験は、2025年6月から2026年1月まで行われる予定です。OKIは、この取り組みにより、実際の社会で自動運転レベル4を成功に導くとともに、全国的な課題解決に貢献することを目指しています。

今後の展望

現在、特定地域での自動運転に関する法律が整備され、実証実験の環境が整いつつあります。今回のプロジェクトに参加する企業は、楽天モバイル株式会社や先進モビリティ株式会社など、さまざまな分野で名のある企業が揃い、連携を深めています。このような共同プロジェクトを通じ、技術革新が進むことで、自動運転は私たちの生活に欠かせない存在になることでしょう。

技術が進化する中で、より安全で効率的な交通社会の実現に向けた取り組みが進むことを期待しています。この実証が成功すれば、全国に広がる自動運転技術の普及へ大きく寄与することになります。

この取り組みに関するさらなる情報については、総務省の公式ウェブサイトを参照することができます。