株式会社Blossom Energy、広島県の補助金に採択
株式会社Blossom Energy(東京都千代田区、代表取締役:濱本真平)が、このたび広島県が進める「令和6年度 新たな価値づくり研究開発支援補助金」に採択されたことが発表されました。この採択により、同社は蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」の実証試験と社会における実装を広島県内で本格的に展開することとなります。
新たな価値づくり研究開発支援補助金とは
広島県が実施するこの補助金は、厳しい経営環境下においても県内企業の将来にわたる研究開発投資を促進し、持続的な発展を実現することを目的としています。対象は県内製造業者等で、具体的な市場ニーズに基づいた応用開発や実用化開発を支援します。一般型では補助率が2分の1以内、デジタル化またはカーボンニュートラルに関連する新分野の展開をテーマとする重点型では3分の2以内が適用され、補助限度額は最大5,000万円です。
事業化を目指す努力が求められ、県内経済や雇用の活性化が期待されていることから、これらの支援制度がどのように企業に活かされるのかが注目されます。
採択された事業内容
事業名
「黒鉛蓄熱材製造技術を用いた化石燃料を使用しない水・ガス加温システムの開発」
背景にある課題
近年、世界のエネルギー消費の約70%が化石燃料に依存しており、このことが特に製造業において多くの化石燃料の消費を引き起こしています。この熱需要から排出される温室効果ガスは全体の10〜15%を占めており、製造業のGDP比率が高い日本やASEAN諸国において、熱エネルギーの脱炭素化が緊急の課題として浮上しています。
技術の特徴
採択されたこのプロジェクトでは、再生可能エネルギー由来の電力を黒鉛という蓄熱材に蓄え、需要に応じて安定的に熱を供給する蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」の開発が進められます。
具体的には、蓄熱材の温度変化に影響されず熱交換器に入るガスの温度を一定に保つ技術の開発に取り組み、高温の熱エネルギーを安定的に利用可能にすることを目指しています。さらに、この黒鉛の高い熱貯蔵機能を使い、安価な電源から温水、温風、蒸気といった多様な形態の熱エネルギーを提供できるようになります。
今後の展望
2025年度には広島県内で実証試験を開始予定で、初期の実証としては温浴施設やゴルフ場の温水需要に応じた利用から始まり、広島県の主要産業である自動車製造業の塗装乾燥工程への応用を視野に入れています。この塗装乾燥工程は、工業製品の製造段階で放出されるCO2の約10%を占め、自動車では約30%とされています。この新技術を活用することで、CO2排出の大幅な削減が期待されます。
2026年度以降には、データセンターや冷蔵倉庫の冷却設備、冷暖房システム、蒸気ボイラなど、応用製品の開発が進められ、新たなエネルギー利用の在り方を社会に提供していく考えです。
会社概要
- - 企業名: 株式会社Blossom Energy
- - 設立: 2022(令和4)年1月
- - 本社所在地: 東京都千代田区神田須田町2-3-12 12KANDA
- - 広島支社: 広島県竹原市
- - 代表者: 濱本 真平(代表取締役CEO)
- - URL: Blossom Energy
- - 事業内容: 熱エネルギーの脱炭素化をテーマに、蓄熱式ボイラなどの次世代エネルギー技術の研究開発・製造・販売
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