日本人のマネ活意識と世界の若者の資産運用スタイルの違い

日本と世界に見るマネ活意識の違い

最近発表されたミンテルジャパンのレポートによると、経済不安の中で、日本と世界の若者のマネ活意識には大きな違いが見られます。特に、子どもの数が増えることで、リスクを取る資産運用の意識が高まるという影響があるとされています。

海外の若者の資産運用傾向

2023年に行われた調査では、ドイツやアメリカの18〜24歳の若者たちが、「経済的安定」や「起業」に強い関心を寄せていることがわかりました。特に、ドイツでは56％が自身の経済的安定を懸念していると回答し、アメリカでは70％近くが起業に興味を示しています。このような背景には、新型コロナウイルスの影響が大きいと考えられます。若者たちは、情報収集や効率性を重視し、自らの経済を掌握したいと考えています。

Z世代の間では、お金を早く稼ぐための投資が重要視され、暗号資産やNFTなどの新しい金融商品に取り組む傾向が見られます。アメリカではコロナ禍において、少額から始められる投資プラットフォームが人気を博し、インフルエンサーたちが若者たちを牽引しています。

日本の消費者のマインド

一方、日本では「貯金が全て」という意識が強く、資産運用への関心は高まりつつあるものの慎重な姿勢が目立ちます。例えば、NISA口座の数は2014年に比べて5倍に増え、2024年末には2,560万口座に達する見込みです。しかし、ポイ活を行っている消費者は91%に対し、NISAなどの資産運用を実践しているのは4割程度です。このことから、経済的な余裕のなさがマネ活の壁とされていることがわかります。

子どもを持つ家庭のマネ活

ミンテルの調査では、子どもが3人以上いる家庭では外国株や暗号資産への投資が増加する傾向が見られました。教育費や生活費をカバーするために、よりリスクを取った選択をすることが伺えます。教育方法についても、SMBCグループのMinecraftを利用した金融教育やブロードマインドのカードゲーム形式のプログラムなどが登場し、金融知識を楽しく学べる手段として注目されています。親子で一緒にマネ活を行う新たなトレンドが生まれるかもしれません。

結論

日本と海外の若者たちのマネ活意識には明確な違いがありますが、それぞれの背景には社会状況や経済環境、教育方針が影響しています。今後、家計の安定を求める中で、親子でお金について学び実践する「マネ活」が注目を浴び、新たなビジネス機会へと繋がる可能性があります。金融教育が求められる今、子どもたちと一緒に学ぶことの重要性がますます高まっていくでしょう。