JAXAベンチャー天地人がIVS2025に出展，未来の水道を提示

JAXAベンチャー天地人、IVS2025での展開

株式会社天地人は、2025年7月に京都で開催される「IVS2025」に出展することを発表しました。IVS2025は国内外から多くのスタートアップが参加する大規模なカンファレンスで、天地人はその中でも注目のコンテンツである「IVS Startup Market」にブースを構えます。出展日は7月3日（木）です。

IVS Startup Marketとは？

IVS Startup Marketは、3日間にわたって開催され、約300社のスタートアップが日替わりで参加する展示交流スペースです。これに出展できるのは、国内有数のベンチャーキャピタルや著名な起業家からの推薦を受けるか、自薦によって選考を通過した企業のみ。天地人のブースでも、顧客や投資家との価値ある交流が期待されます。

天地人のブースでは、衛星データを利用した水道DXソリューション「天地人コンパス宇宙水道局」が紹介されます。このプロジェクトは持続可能な水道事業の実現を目的にしており、主に2つの機能を持っています。

地球環境を変える衛星データ活用

「天地人コンパス宇宙水道局」では、まず漏水リスク診断機能が特長です。衛星データを用いて、約100m四方の範囲で漏水リスクを五段階に評価。さらに、このリスク情報をもとに管路ごとの詳細なリスク診断も行い、インフラの状態を把握しやすくしています。これにより、効率的なメンテナンスとリノベーション計画が提案できます。

第二に、地域特性を考慮した水道管の更新計画を支援する機能もあります。漏水リスクを基にした健全度評価と、重要施設への影響を総合的に評価し、複数の更新優先シナリオを策定します。平常時のリスクを重視するか、災害時の影響を重視するかなど、シナリオを柔軟に設定できるため、地域ごとのニーズに応じた計画が可能です。

この技術は高く評価されており、厚生労働省や国土交通省主催の「第7回インフラメンテナンス大賞」では、見事に厚生労働大臣賞を受賞しました。また、サービス提供開始からわずか数ヶ月で契約自治体数が30を超えるなど、多くの関心と信頼を集めています。

IVS2025の背景と意義

IVS（Innovation Venture Summit）は2007年から始まり、国内外の多様なステークホルダーが集結する大規模なスタートアップカンファレンスです。2025年のテーマは「Reshape Japan with Global Minds」で、ネットワーキングやピッチコンテスト、様々なセッションが行われ、次の日本を共に作り上げるイベントとなっています。また、7月5日には未来のリーダーを育てる「IVS Youth」プログラムも予定されています。