鹿嶋市のファンコミュニティ登録者数が市民を超えた意義とは
茨城県鹿嶋市とクオン株式会社が共に運営するオンラインファンコミュニティ「KASHIMA Colorful Base」が、登録人数64,148人を突破し、市の市民人口64,082人を上回るという驚くべき結果が得られました。この現象は、全国各地から鹿嶋市に対して興味を持つ人々の関心の高まりを示しており、地域の新たな可能性を照らし出しています。
鹿嶋市の思い
鹿嶋市市長の田口伸一氏は、この結果について「市民の皆さまへ感謝の意を表したい」と述べ、全国の人々が鹿嶋に対し愛や観点をもって交流し、課題解決の一翼を担っていることの意義を強調しました。市長は、このコミュニティが鹿嶋市を訪れるきっかけとなり、地域の未来を共に育む仲間となってくれることを心から願っています。
オンラインファンコミュニティ「KASHIMA Colorful Base」の役割
「KASHIMA Colorful Base」は、鹿嶋市に住んでいる人々だけでなく、かつて鹿嶋に住んでいた人や、まだ訪れたことのない人々も参加できる場となっています。鹿嶋の魅力や理想的な移住先、観光プラン、ふるさと納税に関するアイデアを自由に語り合い、参加者の99.4%が市外在住者というデータも示されています。
このコミュニティは、2021年10月に設立され、市役所と参加者が直接交流できる「鹿嶋市役所とガチ会議」を持つなど、対話型の運営を続けてきました。市職員が参加者の意見に耳を傾け、共感を得ることで、鹿嶋市への訪問者は増えているとの声も寄せられています。
成果と未来
このようなコミュニティから生まれた成果の一つが、2024年秋に実現した「千年羊羹」というふるさと納税の返礼品です。この商品は、参加者からのアイデアを基に地元企業と協力しながら生まれたもので、行政、関係人口、企業の三者の共創により作られました。
また、コミュニティを通じたふるさと納税の寄付額は、オープンから3年で18倍増加し、2024年度の寄付額が過去最高を記録する結果となりました。このような成果は、地域外からの声が実際の経済的な成果に結びついた好例としても評価されています。
地方創生の新たな形
全国各地で人口減少や高齢化が進む中、「関係人口」がいかにして地域の新たな担い手となるかが問われている今、鹿嶋市の取り組みは「地方創生2.0」という新たなアプローチの最前線でも注目されています。これは、デジタル化を進め、地域資源を再評価しながら持続可能な地域活性化を実現しようとする動きです。
鹿嶋市のファンコミュニティが示すように、地域外の人々とのつながりを強化することは、地域づくりの新しい形を生み出す可能性を秘めています。今後も鹿嶋市は、データを活用しながら地域の発展に繋がる様々な取り組みを進めていく方針です。
結論
鹿嶋市の「KASHIMA Colorful Base」は、単なるファンコミュニティを超え、地域を愛する人々と市が協力し合い、未来の地域づくりを共に行うための重要なプラットフォームとなっています。今後もこの取り組みから目が離せません。