半導体配線の可視化技術
2026-08-28 11:21:29

半導体配線の化学変化をAFM-IRで可視化する技術が実用化へ

半導体配線の化学変化を見える化する新技術



株式会社東レリサーチセンター(以下、TRC)と芝浦工業大学の協力によって、従来難しかった半導体配線における化学構造変化の直観的な可視化が実現しました。この画期的な技術の背景として、現代の半導体製造は微細化が進む中で、高い性能が求められていますが、配線幅の縮小に伴い様々な問題が顕在化しています。

1. 研究の意義


半導体回路の微細化にともない、配線間の干渉や信号遅延が増加し、Low-k絶縁膜と銅配線(Cu配線)の組み合わせが一般的に利用されています。しかし、この界面近くでは化学構造が微小に変化するため、これがデバイスの性能に影響を与えることが知られていました。TRCと芝浦工業大学の田邉教授は、AFM-IR(原子間力顕微鏡赤外分光法)を用いて、ナノメートルスケールの化学変化を観察する技術を開発しました。

2. AFM-IR技術の紹介


AFM-IRは、赤外分光法と原子間力顕微鏡を組み合わせた分析技術です。これは、赤外光が材料に吸収されることによって生じる熱膨張を探針で捉えることで、ナノスケールでの化学分析を実現します。従来の赤外分光法では測定領域が広いため、特定の局所領域についての化学構造の評価が困難でした。しかし、AFM-IRを活用することで、極めて小さな領域で化学変化を観察可能となります。

3. 実験結果


祝福すべきことに、TRCと田邉教授は、Cu配線近傍での化学構造を調査し、Low-k絶縁膜の性能に寄与するSi-CH₃基やSi-H結合が減少し、水酸基(OH)成分が増加していることを確認しました。この変化は、絶縁特性の低下を引き起こす可能性があり、半導体デバイスの性能劣化の理解を深めるための重要な情報を提供します。

4. 今後の展望


今回の技術は、半導体製造業界における材料劣化や界面ダメージの解析に非常に有効です。エッチングや洗浄、CMPなどの製造工程における影響をナノスケールで比較評価できることから、製造条件の最適化や新規材料の開発における応用が期待されます。また、この技術を他の先端材料や技術開発にも応用することで、より広範な分野での影響が見込まれています。

5. まとめ


この研究は、半導体製造に関する新たな知見を提供し、業界全体の技術革新に寄与するものとして注目されています。TRCは今後も先端的な分析技術を活用し、クライアントの発展を支援し続けることを目指します。技術の進展によって、次世代の半導体デバイスがさらに進化することが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社東レリサーチセンター
住所
東京都中央区日本橋本町一丁目7番2号KDX江戸橋ビル6階
電話番号
03-3245-5633

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