AI学習への意欲とその障壁——エンジニアの実態調査結果
近年、生成AIやWeb3の進展により、エンジニアに求められるスキルは日々変化しています。MARKEDELIC株式会社が実施した調査によると、500名のエンジニア/プログラマーを対象にした意向調査で、73%のエンジニアがAIおよび機械学習分野への学習意欲を示しました。
エンジニアのAIへの期待
調査の結果、AI関連分野は圧倒的に関心を集めており、全体の73%がAIや機械学習に学びたい意欲を持っています。例えば、データサイエンス、AI開発、機械学習モデルの構築などが含まれます。それに対し、クラウド技術の分野では37%、Web開発では28%と、AIに関する関心が他の技術分野を圧倒しています。このようなAIの人気の背景には、企業のAI投資が拡大し、未来のキャリア形成における重要視があると言えます。
挫折の現実
しかし、AI分野に対する高い期待と裏腹に、現実は厳しいものがあります。調査では、24%のエンジニアがAIや機械学習の学習中に挫折した経験があると回答しました。これは他の分野と比較しても最も高い数字であり、特に挫折の理由としては、非常に専門的な数学や統計の前提知識が求められること、情報が過剰に多いこと、また職務と関連が薄い時期に続けることの難しさが挙げられています。
学習動機の変遷
エンジニアが学びたい技術の動機は、興味よりも実利的な理由が多いようです。年収アップや市場価値の維持、転職やキャリアチェンジを見据えた動機が上位に来ており、学習が「義務」や「プレッシャー」として捉えられる状況があることも懸念されます。この心理的負担は、エンジニアの学習意欲を左右します。
学習時間の実情
日常的な学習時間についての調査では、最も多い回答が「週1〜3時間」であり、全体の60%以上が3時間以下の学習時間にとどまっているという結果が出ました。8時間以上の学習時間が確保できるエンジニアはごく少数であり、時間的な制約が大きな課題であることが浮き彫りになっています。
学習意欲と実行可能性のギャップ
このような調査結果は、AI学習の高い関心を持つ一方で、参入障壁や時間的制約が多いという事実を明らかにしています。エンジニアは学ぶことに興味を持ちながらも、実行に移すことが難しい状況に置かれています。このギャップをいかに埋めていくかが、今後の課題として浮き彫りになるでしょう。
まとめ
本記事では、MARKEDELIC株式会社によるAI時代のエンジニアの学習意向調査結果を紹介しました。エンジニアにとってAIは興味深いテーマである一方で、その学習過程に多くの障壁が存在していることが確認されました。今後もこの問題解決に向けた取り組みが求められます。また、MARKEDELICは今後も様々な職種における意識調査を通じて、社会的な議論や制度設計の参考となるデータを提供していく計画です。
(MARKEDELIC株式会社 マーケティング事業部 久我 航真)