Dynatraceが開発者向けオブザーバビリティソリューションを公開
エンドツーエンドのオブザーバビリティリーダーであるDynatrace(NYSE: DT)は、クラウドネイティブな開発環境における複雑性を解決すべく、「Observability for Developers」という新たなソリューションを発表しました。このプロダクトは、開発者に必要なランタイムインサイトやトラブルシューティング機能を提供し、開発プロセスのスピードを促進することを目的としています。
背景と課題
近年、システムが複雑化し、分散化が進む中で、開発者によるアプリケーションの性能監視やユーザー体験の向上が求められています。このため、リアルタイムのデータによるインサイトが不足していると、イノベーションを維持しながら信頼性を確保することが難しくなります。
そうした課題に応えるために、Dynatraceは独自の機能を搭載した「Observability for Developers」を導入しました。これにより、開発者はアプリケーションのパフォーマンスをより効果的に追跡し、問題を迅速に解決することが可能になります。
主要機能
1. データアクセスの容易さ
Davis® AIという高度なAIエンジンを活用し、ユーザーフレンドリーなダッシュボードを提供。これにより、アプリケーション性能やインフラストラクチャの健全性を一つのプラットフォーム上で簡単に監視できます。また、履歴データの表示や予測も可能です。
2. AIによるトラブルシューティング
「Live Debugger」という新しいアプリケーションを導入することで、開発者は問題を再現せずにリアルタイムのデータを参照し、トラブルシューティングを行えるようになりました。これにより、パフォーマンスに影響を与えずに、迅速な問題解決が実現可能です。
3. セルフサービスの導入
開発者が自らツールを導入できるセルフサービスモデルが提供され、企業全体の導入を円滑に進めることができます。また、開発者ポータルやIDEとの連動により、生産性向上に向けた機能へのアクセスが容易になります。
業界の反応
RedMonkのシニアアナリストであるKellyAnn Fitzpatrick氏は、発表に対する評価として「企業がIT運用でオブザーバビリティの重要性を認識する中、ソフトウェア開発ライフサイクルにおけるこの必要性に対処できるツールが開発された」と述べています。さらに、Dynatraceの創業者Bernd Greifeneder氏は、この新しいソリューションが開発チームにインテリジェントでコンテキストを認識する環境を提供し、迅速なイノベーションが可能になると説明しています。
今後の展望
「Live Debugger」は現在プライベートプレビュー中で、今後90日以内に一般提供を開始する予定です。Dynatraceはこの新機能を通じて、開発者の生産性を最大化し、IT運用の安全性やコンプライアンスを強化することを目指しています。
詳細な情報は、Dynatraceの公式ブログ(
こちら)を参照してください。これにより、企業のデジタルトランスフォーメーションが一層進展することが期待されます。