皇室と華族の美を再発見する『学習院コレクション』
2025年1月31日、世界文化社から新たに発行される書籍『学習院コレクション』。これは、霞会館記念学習院ミュージアムが選り抜いた貴重な品々を通じて、皇室・華族の文化や歴史を体験できる一冊です。学習院大学史料館が装いを新たにリニューアルオープンするのを記念して発表されたこの書籍では、25万点以上のコレクションの中から、特に価値の高い品々が厳選紹介されています。
本書は、「絵画」「工芸」「芸術」「伝来」「文化」「儀礼」という六つのパートに分かれており、日本が大切にしてきた美を詰め込んだ「美の玉手箱」とも称されます。これは、単なる物品の紹介に留まらず、それぞれの作品の背後にある物語や歴史の重みを感じながら楽しむことができる貴重な機会となるでしょう。
皇室文化の象徴「ボンボニエール」を特集
特に注目されるのが、明治時代から皇室の慶事において贈られてきた「ボンボニエール」です。これは西欧に起源を持ちながら、日本の皇室において特有の工芸品として定着しました。その可愛らしいデザインや、卓越した職人の技巧が詰まった作品は、訪れる人々を魅了することでしょう。
高貴な衣装の数々
さらに、上皇后陛下が着用されていたローブ・モンタントや、明治時代に北白川宮富子妃が愛用していたドレスなど、実際に着用された高貴な衣装が紹介されます。これらの衣装は当時の皇族の生活や儀礼を垣間見ることができ、訪れる人々に特別な体験を提供します。
珍しい展示品の数々
本書では、由緒ある「御宸翰」や人気の「物語絵」、さらには貴重な「仏典」など、古文書や資料も数多く展示されます。これらの品々は、すべて歴史の生き証人であり、私たちに過去の文化を伝え続けています。また、皇族が日常的に使用していた「身繕い」の道具や、現代では作ることが難しい「牙彫」にも触れることができるため、文化財の多様性を堪能できる一冊です。
展覧会の詳細
この『学習院コレクション』に関連するリニューアルオープン記念展は、2025年3月14日から5月17日まで、霞会館記念学習院ミュージアムで開催されます。会場は東京都豊島区、入場は無料です。この展覧会は、学習院の歴史と深い結びつきを持ち、訪れる人々に文化財の価値を再認識させることでしょう。
興味を持たれた方は、ぜひこの貴重な体験をお見逃しなく。学習院が誇る華族文化の美を直接感じることができるこの機会を、心から楽しんでいただければと思います。