モノリシック双方向ダイヤモンドスイッチの誕生
株式会社Power Diamond Systemsが開発したモノリシック双方向ダイヤモンドスイッチは、世界初の双方向スイッチ動作を実現しました。この成果は、290Vの耐圧と8.2mΩcm²という低オン抵抗を達成し、電力変換技術の未来を切り拓くものとされています。これにより、次世代電力変換回路の小型化や性能向上が期待されています。
研究開発の背景
近年、再生可能エネルギーや電気自動車の普及が進む中、電力変換システムに対する小型化やコスト削減のニーズが高まっています。これまでは、双方向電圧遮断を実現するために、複数のパワーデバイスをBack-to-Back接続する方法が採られてきました。しかし、この構成では、デバイス数が増加し、フットプリントやコスト面での課題が生じていました。
そこで、Power Diamond Systemsは、単一チップで双方向動作を実現するモノリシックなスイッチの開発に着手しました。この技術により、Back-to-Back構成と比較してフットプリントを半分以下に削減する可能性があり、次世代の高集積型電力変換回路への道が拓けると期待されています。
研究成果の概要
Power Diamond Systemsは、独自のダイヤモンドMOSFET技術に基づき、2つのゲートを同時に制御できる双方向動作に最適化されたダイヤモンドMOSFETを開発しました。新たに開発したモノリシック双方向ダイヤモンドスイッチにおいて、双方向スイッチ特有の動作を初めて実証し、290Vの耐圧と低オン抵抗8.2mΩcm²を達成しました。さらに、従来のバルク伝導構造と比較して、耐圧を向上させつつオン抵抗を10分の1以下に抑えることに成功しました。
これにより、ダイヤモンドを用いた双方向スイッチの性能向上はもちろん、実用化の可能性も大きく進展しました。Power Diamond Systemsは、さらなる高耐圧化と低オン抵抗化を進める計画であり、信頼性評価を強化し、外部パートナーとの連携を通じてさまざまなアプリケーション開発を推進する方針です。
今後の展望
今後は再生可能エネルギーシステムや電気自動車向け電力変換システムに向けた応用を視野に入れ、次世代のパワーエレクトロニクスの実現に貢献することを目指しています。今回の研究成果は、2026年4月5日、Applied Physics Expressに受理され、オンラインで掲載されました。
本研究は、NEDO及び文部科学省の支援により実施されたものです。
会社情報
株式会社Power Diamond Systemsは、ダイヤモンド半導体デバイスの研究・開発を行うスタートアップ企業です。次世代のパワー半導体として、モビリティや再生可能エネルギー分野での応用が期待されています。今後も高効率なインバータモジュールを実現し、エネルギー社会のさらなる省エネ化を目指します。
会社名
株式会社Power Diamond Systems
所在地
東京都新宿区西早稲田1-22-3早稲田大学アントレプレナーシップセンター
代表者
藤嶌 辰也
ホームページ
Power Diamond Systems
お問い合わせ先
担当:高橋
Mail:
[email protected]