一般財団法人栩野財団は、TGCV(中性脂肪蓄積心筋血管症)の患者さんへの支援を目的とし、クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」を通じてプロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、620万円を目標金額とし、2023年6月27日から9月25日までの90日間にわたって実施されます。
TGCVは、日本で発見された心臓に影響を与える難病であり、多くの患者さんが適切な診断や治療を受けられずに困難な状況に直面しています。これに対し、栩野財団はTGCVの認知度を高めるべく、情報の発信や啓蒙活動を行う必要があると考えています。
このクラウドファンディングを通じて集まった資金は、TGCV患者さんの救済や支援のための活動資金として活用されます。患者さんが通常の生活を送ることができるよう、より多くの方々の温かい支援を求めています。具体的には、クラウドファンディングの全額が集まるかどうかにかかわらず、寄付金を受け取れるAll-in形式で、コースは1,000円から500,000円まで用意されています。
TGCVについて詳しく説明しますと、これは原因が不明で治療法も確立されていない心臓疾患で、長期的な療養が必要とされます。2022年12月時点で、日本においては640人以上の患者が診断を受けており、そのうち93名が既に命を落としています。5年生存率は71.8%にとどまるなど、非常に厳しい状況です。
この病気は、心臓のエネルギー源である中性脂肪が心筋や冠動脈に蓄積されることによって、心不全や狭心症、重症不整脈など様々な心疾患を引き起こします。厚生労働省の研究班によると、潜在的な患者数は約4~5万人と推定されていますが、その多くが診断に至らない現実があります。
さらに、TGCV患者会も設立されており、患者とその家族、支援者から成る団体が活動しています。彼らは病気の理解を促進し、情報共有や署名活動を行っています。これによって、TGCVに関する知識を広め、患者やその家族が孤立しないよう努めているのです。
栩野財団は2017年に設立され、TGCV患者に対する支援と関連する研究の推進を目的としています。団体の設立者である栩野義博博士の意向を受け、国内外での研究やサポート活動を行っており、これからもTGCVに関する問題を解決するために尽力していく所存です。
患者さんが自分らしい生活を送るための支援を行うこのプロジェクトに、ぜひご協力いただければ幸いです。皆様の温かいご寄付をお待ちしています。プロジェクト詳細は以下からご覧いただけます。
プロジェクトURL:
TGCV患者支援プロジェクト