104歳の主人公が教える老後の楽しみ方と生き方

映画『104歳、哲代さんのひとり暮らし』トークイベント

4月20日（日）、東京・銀座の「シネスイッチ銀座」にて、映画『104歳、哲代さんのひとり暮らし』のトークイベントが開催されました。この映画は、100歳を超えてひとり暮らしを続ける哲代さんの生き方を描いた作品です。イベントには、78歳で芸歴6年目の若手芸人“おばあちゃん”と慶應義塾大学の教授・新井康通先生が登壇し、老後の楽しみ方や健康的な生活について意見を交わしました。

おばあちゃんの素晴らしいコメント

このイベントでは“おばあちゃん”が哲代さんとの年齢差を感じながら、映画を観た際の感想を語りました。彼女は、38歳で末期がんの告知を受けた後の8年の闘病を経て、人生に対する考え方が変わったと泣きの心情を述べました。「生きていることのありがたみを感じ、やりたいことは全てやり遂げようと決意しました」と話し、業界の若手と関わる楽しさも語りました。さらに、「老後を楽しく過ごすには、好きなことに没頭し、くよくよ考えないことが大切です」とその秘訣を共有しました。

高齢者の支援と地域コミュニティ

新井教授は、高齢者の生活とコミュニティに対する重要性について述べました。「都会でも多くの法的サポートがあります。地域包括支援センターを利用して、仲間たちとコミュニケーションを持つことが大切です」と語ります。特に、100歳以上の方々が毎日ルーティンを持ち、日記をつけたり創造的な活動を行うことが、心の支えになっていると強調しました。自宅の周りの草むしりや小さな手伝いが、役割感を生み出す要素の一つとしても機能しています。

明るい未来を迎える

哲代さんは、4月29日（火・祝）に105歳の誕生日を迎えます。年齢を重ねたからできなくなることがあっても、前向きに明るく生きる様子は観客に大きな感銘を与えました。「できることを自分でやりつつ、時には人の支援を受けることが大事」との哲代さんの言葉から、老いることに対して前向きになれるメッセージが伝わります。

登壇者紹介

おばあちゃん（芸人）

1947年生まれ。2019年に72歳で芸人デビューし、全国を舞台に活動しています。高齢者の日常や体験をユーモアを交えて語る漫談で人気を博しています。

新井康通教授

慶應義塾大学の教授として健康長寿についての研究を行っており、未来の高齢者社会に向けた提言を行なっています。超百寿者の調査業務を含め、多くの貴重なデータを集めています。

映画『104歳、哲代さんのひとり暮らし』の本作は、彼女の日常を通じて多くの人生の知恵や希望が描かれています。これを機に、多くの人が老後の生活を考えるきっかけになることでしょう。詳細はこちらからご覧いただけます。