迷惑電話対策相談センターの運用開始と通信事業者の協働体制

迷惑電話対策相談センターの運用開始と協働の全貌

2025年6月10日、迷惑電話対策相談センター（愛称：でんわんセンター）が総務省の下、正式に運用を開始しました。本センターは、不正な電話や通信の利用を防ぎ、国民が安全に通信できる環境を提供することを目的として設立されたもので、各通信事業者団体との連携が大きな特徴です。

本稿では、相談センターの意義や関与団体、そして今後の展望について詳しく掘り下げていきます。

背景

特殊詐欺や不適切な電話利用は年々増加しており、国民の社会生活に深刻な影響を与えています。これらの問題を受け、政府は「国民を詐欺から守るための総合対策」として、相談窓口を設置することを決定。総務省のもとで「でんわんセンター」の運用がスタートしました。これにより、国民は迷惑電話や詐欺について気軽に相談ができるようになります。

ETOCと協働団体

電話事業者認証機構（ETOC）をはじめとする5つの通信事業者団体がこのプロジェクトに参画しています。具体的には、一般社団法人テレコムサービス協会（TELESA）、一般社団法人電気通信事業者協会（TCA）、一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会（JAIPA）、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟（JCTA）、一般社団法人日本ユニファイド通信事業者協会（JUSA）が含まれています。これらの組織は、通信事業の健全な発展と国民の安心な生活を目指してさまざまな活動を行っています。

具体的な取り組み

ETOCは、優良な電話事業者を認証するための基準を設け、該当事業者には「ETOC認証マーク」を付与します。この認証マークの導入により、消費者は信頼できる事業者を容易に見つけることができます。これにより、不正利用や不適切な業者との取引を未然に防ぎ、通信市場全体の健全化を図ることができます。

また、でんわんセンターは、各団体との連携を強化しながら、幅広い情報提供を行い、相談者に適切なアドバイスを行うことを目指しています。これにより、国民の安心・安全な通信環境をさらに向上させる取り組みを推進します。