遠隔操作支援システム「HATS」と四足歩行ロボットSPOTの連携
株式会社キビテクは、革新的な遠隔操作支援システム「HATS」と、Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「SPOT」との連携を実現したことを発表しました。この連携により、ロボット操作に必要な機能が格段に向上し、運用の効率性も大幅に改善されました。
従来の運用の課題
これまで、SPOTを操作するためには専用アプリやVPN環境などが必要であり、遠隔操作やデータ取得にはそれぞれ個別の取り組みが求められたため、実務においては非常に手間がかかっていました。ロボット単体では高い自律性があったものの、実際の運用に必要な機能を実装するためには、従来の方法では多くの手間と時間を要していました。
「HATS」との統合によるメリット
しかし、このたびの連携により、HATSの統合UI上で全ての機能を一元管理できるようになりました。具体的には、以下のような操作が可能に。
1. センサデータの迅速な取得
・以前は現場ごとに別々の手続きが必要だったセンサデータの取得が、HATSの基盤で一元化。これにより、リアルタイムでデータをクラウドに送信可能になりました。
2. 自律的なアクションの実行
・SPOTの自律巡回機能「Autowalk」を活用し、特定の地点に到達した際に自動的にアクションを起こすことができるようになりました。これにより、作業者が逐一介入する必要がなくなります。
3. 他ロボットとのスムーズな連携
・HATSのフリートマネージャーを使用することで、SPOTが他のロボットと協調して動作することが可能になり、除外システムの設計が不要に。
4. 専用ソフト不要で簡単操作
・これまで必要だった専用アプリやVPNが不要な新しい操作環境が実現。HATSのUIだけで全ての機能が操作でき、導入の障壁が大幅に低下しました。
効率的な活用例
この新しいシステムは、プラントやインフラ施設での定期巡回点検、物流倉庫での異常監視、さらには災害現場での初期状況把握など、様々なシーンでの活用が期待されています。特に、他のロボットとの連携による自動搬送機能が強みとなり、効率的な作業が何よりも重要視されます。
今後の展望
キビテクは、今後もHATSの機能を拡張し、様々なロボットとのさらなる連携を図ることで、マルチロボットオーケストレーションの実現を目指しています。ロボット技術の進化と共に、よりスマートかつ柔軟な運用を提供し、業務に支障をきたさない環境を創出することが目標です。
最後に、今後の展開によって、より多くの業界での運用が期待される「HATS」とSPOTの連携に注目です。実際のビジネスにおけるロボット運用がどのように進化していくのか、今から楽しみです。