モデルナと東京大学、社会課題解決への協力を開始
最近、米国のバイオテクノロジー企業モデルナと日本の東京大学が産学協創協定を結び、グローバルな社会課題解決に向けた新たな取り組みをスタートさせました。この協定は、両者の共通のビジョンに基づいており、特にmRNA技術の活用に焦点を当てています。
協定の内容と目的
この新しい協定では、持続可能で健康的な社会の実現に向け、以下の3つの柱を中心に活動が行われる予定です。
1.
データ生成:ニューノーマルにおいて求められる健康データを収集し、持続可能な社会の基盤を強化します。
2.
ワクチンに対する受容性の改善:ワクチン接種に対する懸念を軽減し、人々が安心して受け入れられる環境を構築する研究を進めます。
3.
リアルワールドデータの活用:mRNA技術に基づく製品に関するデータを生成し、医療経済とアウトカムリサーチの充実を図ります。
この協定は、2023年に両者が結んだmRNA研究と教育分野における基本合意書に基づき、さらに詳細な協議を経て実現したものです。
社会連携講座の開設
協定の実施に向け、東京大学は今年4月から社会連携講座を開設しました。この講座は、パンデミックによる医療費の高騰や公的医療制度の持続可能性といった、現在の社会が直面している課題に答えることを目的としています。特に以下の3つの目標を掲げています。
- - 治療や予防の介入を多角的に評価する体制の構築。
- - 環境変化に対応可能な形でエビデンスを生成する複合データベースの設立。
- - 得られたエビデンスを社会実装するための枠組みの整備。
これにより、研究者の育成や政策立案に寄与することを目指しています。
mRNA技術の将来
モデルナは、mRNA医薬品の分野において革新的なリーダーです。その技術革新は、医薬品の製造方法や疾患治療のアプローチを根本から変えつつあります。特に新型コロナウイルスワクチンの開発は、モデルナの技術の集大成といえるでしょう。
今後も、東京大学との連携を通して、mRNA技術による医薬品やワクチンの可能性をさらに広げ、より良い公衆衛生だけでなく持続可能な社会の実現を目指していく方針です。また、科学や技術の研究が社会に与えるインパクトを最大化するために、モデルナは引き続き努力を重ねていくことでしょう。
本協定の締結により、モデルナと東京大学は、未来の医療と社会構造の在り方を変えていく重要な役割を果たすことになります。今後の活動に注目が集まります。