日本の酪農の危機
2024-12-02 14:35:04

日本の酪農家は1万戸割れ、未来への危機感が高まる中で

日本の酪農家数が1万戸を下回る事態に



一般社団法人中央酪農会議が発表した最新のデータによれば、2024年10月には日本の酪農家数が初めて1万戸を下回り、9,960戸に減少しました。この数字は、日本の酪農業が生産基盤の危機に直面していることを示しています。

酪農家の経営状況の厳しさ



全国の酪農家236人を対象に行なった緊急調査によると、なんと66%の酪農家が赤字経営であると回答し、8割以上が経営環境の厳しさを実感しています。特に、「円安」や「原油高」、「ウクライナ情勢」といった外的要因が、酪農経営に悪影響を及ぼしています。コストが上昇し続ける中、多くの酪農家がそれに伴って収入が減少しており、半数以上が離農を考えているのが現状です。

消費者の意向と酪農の未来



一方、購入者を対象にした調査では、98%が国産の新鮮な牛乳を飲める環境を維持したいと考えており、97%以上が日本の酪農家を応援したいと答えています。しかし、興味深いことに、月1回以上牛乳を購入している人の65%は、日本の酪農家が1万戸を下回っていることを認識していないという結果が出ています。

経営改革の必要性



北海道大学の小林国之准教授によれば、持続可能な酪農経営には、経営構造の転換が不可欠でありそのためには経営転換への支援と消費者との対話が重要だと指摘しています。酪農業は特に時間を要するビジネスであり、急に経営構造を変えるのは難しいため、地域や消費者との協力が求められています。

未来を築くための課題



日本国内の酪農業には、コストの上昇や収入の減少など多くの課題がありますが、国民の支持を受けた酪農の未来は、消費者がどれだけ意識を持つかにかかっています。酪農家の減少が続けば、将来的に新鮮な牛乳や乳製品が手に入らなくなる懸念もあり、これをどう解決していくかが問われています。

この状況を打開するためには、全ての関係者が協力して、新しいビジネスモデルや持続可能な経営の可能性について考えていく必要があるでしょう。


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