東京大学とLOKIARが共同研究、未来の配送を変えるアルゴリズム開発へ

東京大学とLOKIARの新たな取り組み

東京大学大学院システム創成学専攻の川崎研究室と、株式会社LOKIARが共同で、配送管理ソリューション「Meech」における共同配送の自動化を実現するアルゴリズム開発に取り組み始めました。この共同研究は、2024年に迫る物流業界の課題を解決する一助となることが期待されています。

背景

国全体で物流業界が抱える2024年問題は、荷物を効率的に運ぶ能力を求められる厳しい環境です。特に高積載を実現するためには、運送会社間の情報共有が不可欠ですが、現在は個社ごとのデータにとどまっているため、有効活用には至っていません。その結果、現場の配車組みが最適化できず、さまざまな課題が浮上しています。

これらの課題には、交通制限やドライバーの特性を熟知した人材が必要であり、情報の取りまとめもなかなかスムーズに進んでいない現状があります。

研究内容

この問題に対処するため、LOKIARは、Meechに蓄積されたリアルタイムなデータを効果的に活用します。具体的には、環境の変化に応じた最適な配送プランを自動生成する機能です。川崎研究室では交通工学やAI技術を駆使し、以下のような機能開発を目指しています。

1. 短期的流通情報の活用:日々の品目や物量、配送リソースなどの情報を元に、その時々で最適な配車を自動的に作成します。

2. 長期的視点のマッチングサービス:複数の企業が共同配送できるよう、自動でマッチングするサービスも開発します。

この新しいアルゴリズムによって、物流業界のデジタル化が進み、効率的かつ持続可能な配送が実現されることが目指されています。

プロジェクトに関わる東京大学の川崎准教授は「最新技術を用いて物流の最適化を進めることで、業界全体の競争力を高め、環境負荷の軽減にも貢献できる」との意気込みを示しています。また、LOKIARのCTOである熊谷亮氏も、「川崎先生の知見を取り入れることで、すぐに対応できる物流システムに進化することを期待している」とコメントしています。