静岡県磐田市は今、未来の子育て支援に取り組んでいます。2024年12月から、保育士の業務を軽減し、親子の負担を少しでも軽くするため、紙おむつとおしりふきのサブスクリプションサービス『手ぶら登園Ⓡ』を、公立保育施設6園で導入することが決まりました。これは、保護者が紙おむつに子どもの名前を書いて持参する手間を省き、保育士がより効率的に働ける環境を整えるための新たなステップと言えるでしょう。
この取り組みは、BABY JOB株式会社と磐田市が共同で取り組み、特に保育士が使いやすい工夫が盛り込まれた専用おむつを県内で初採用することでも注目されています。『手ぶら登園』が導入されることで、公立園での保育の質向上が期待されており、特に遠州地域では初の試みとなります。
何が変わるのか?
これまで、保護者は毎日、紙おむつを5〜6枚持参し、さらに一つ一つに名前を書く必要がありました。この多忙な作業は、子育てと仕事を両立させる上で大きな負担となっていました。しかし『手ぶら登園』が導入されることで、保育施設に直接おむつが届けられるため、保護者はその手間から解放されます。また、保育園側も紙おむつの個別管理から解放されることで、業務の負担が軽減されるのです。
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手ぶら登園専用おむつの工夫
今回導入されたおむつは、現場での使用を考慮して特別に設計されているため、保育士が素早く子どもに合ったサイズを見つけやすくなっています。おむつのサイズはパッケージや段ボールに大きく表示され、さらには色別管理がされていることで在庫状況も一目瞭然。また、実際のおむつ本体にもサイズ表示がされており、保育士が少しズボンをのぞき込むだけでサイズを確認できるため、スムーズな交換が可能となります。このように、現場の負担軽減が図られている点も見逃せません。
プロジェクトの背景
この取り組みが実現した背景には、株式会社ソーシャル・エックスが主催した官民共創型アクセラレーター『ソーシャル X アクセラレーション』で、BABY JOB社が優秀賞に輝いたことがあります。この実績をもとに、『手ぶら登園』プロジェクトがエントリーされ、採用に至りました。このように、官民連携による新しい挑戦が実を結ぶことで、地域にポジティブな影響を与えています。
さらなる取り組み
『手ぶら登園』の導入に加え、磐田市では保護者が地域の保育施設を探しやすくするためのプラットフォーム「えんさがそっ♪」も導入予定です。このサービスはスマートフォンを使って簡単に保育施設を検索できるもので、保護者が子育ての負担をさらに軽減できるよう配慮されています。また、キャッシュレス対応の保育サービス「誰でも決済」も導入し、経済的な負担も軽減します。これらの新しい取り組みは、すべての人が子育てを楽しいと感じる社会の実現を目指すものです。
取材やインタビューを希望される方は、磐田市の幼稚園保育園課(担当:飯田)までご連絡ください。電話番号は0538-37-4858。