四国の小さな町、上勝町から新しい価値が生まれる
徳島県上勝町は、人口約1,300人という小規模な町でありながら、地域社会が抱える課題を解決するための革新的な取り組みで国内外から注目を集めています。特に、上勝町では「葉っぱビジネス」と「ゼロ・ウェイスト」という二つのブランドが地域の特性を活かしたビジネスモデルとして成り立ち、住民の生きがいや収入を支えています。
葉っぱビジネスとゼロ・ウェイスト
上勝町の「葉っぱビジネス」は、高齢者が地域資源である多様な植物の葉を活用し、料理の彩りとなる「つまもの」の生産に取り組んでいます。このビジネスは、高齢者にとっての生きがいを提供するだけでなく、地域経済にもプラスの影響を及ぼしています。一方、「ゼロ・ウェイスト」は、住民がリサイクルや分別を徹底し、廃棄物を可能な限り少なくするために積極的に取り組むもので、日本で初めてごみ収集車が走らない町としても知られています。
書籍の発売とその意義
この度、これらの取り組みを題材にした書籍『One Leaf One Ikigai ― 1枚の葉っぱから始まるいきがい』が、2026年11月6日に発行されます。本書は、葉っぱビジネス企業の実践者や心理学者が共著し、自然や地域に隠された価値を見つけ出す方法について探求しています。特に、第2章では「問いの立て方」というテーマに重点を置き、クリティカルシンキングの重要性を解説。これは、地域の暗黙知や住民の経験を通じて生まれる新たな視点を提供します。
教育現場への拡がり
本書が一部の教材でもあり、上勝町の課題解決型プログラムであるMoon Shotが教育現場に広がっていることも注目されます。特定の企業や学校が繰り返し町を訪れ、観光だけではなく、持続可能な形で地域と関わることができる「関係人口」が育っています。このような実践を通じて、上勝町は教育やビジネスの分野でも新たな価値の創造につながる可能性を秘めています。
出版記念セミナーの開催
さらに、出版を記念したセミナーが2026年12月8日に名古屋大学キャンパス内で行われます。著者たちが登壇し、書籍のテーマや地域のビジネスモデルについてのディスカッションを行う予定です。参加希望者は事前申し込みが必要で、参加費は無料です。
このように、上勝町の取り組みは単に地域を支えるだけでなく、全国的な教育やビジネスの質を向上させるためのモデルケースとして評価されています。これからも、上勝町の知恵が世界中で新たな価値を生み出していくことが期待されます。