ウィンブルドンが進化！IBMによるAI機能で観戦体験が一新

ウィンブルドン選手権に導入されるAI機能

2025年のウィンブルドン選手権に向けて、オール・イングランド・ローンテニス・クラブとIBMが合同で新しいデジタル体験を発表しました。技術の進化に合わせて、ファンはリアルタイムで試合の深い洞察を得ることができる新機能「Match Chat」を利用できるようになります。

「Match Chat」とは

この「Match Chat」は、シングルスの試合中にファンからの質問に対してリアルタイムでAIが応答する対話型アシスタントです。ファンはあらかじめ用意された質問集や自身の言葉で試合に関する疑問を投げかけることができ、AIが即座にその答えを提供します。例えば「どちらの選手がより多くのブレイクポイントを決めていますか？」といった具体的な質問にも答えられ、観戦体験をより一層豊かにすることができます。

また、2021年から提供されている「Likelihood to Win」機能も進化し、試合中に勝利の可能性がリアルタイムで変化する様子を示すことで、ファンの予測能力を刺激します。これらの機能はIBMのAI「watsonx」を駆使し、試合データを基にした分析を行います。

進化するテクノロジーとファン体験

ウィンブルドンは、ファンのエンゲージメントを高めるために、試合観戦を通じて提供する体験を一新することを目指しています。新機能は、エンターテインメント性を強化し、ファンが試合の各瞬間に深く関与し、興奮できるように設計されています。これにより、試合を見るだけではなく、参加する感覚も味わえるのです。

特に、試合が進むにつれて更新される「Likelihood to Win」は、選手のパフォーマンスや試合の流れに応じた分析を提供し、ファンはどの選手が勝つ可能性が高いかを常に確認できます。

利用方法と展望

「Match Chat」は、「Wimbledonアプリ」や「wimbledon.com」で利用可能で、ファンのインタラクションを強化するためのツールとして期待されています。IBMのAI技術を活用したこのアシスタントは、テニス用語や試合の状況に基づいてトレーニングされているため、正確かつ即座に情報を提供します。

オール・イングランド・ローンテニス・クラブのマーケティングアンドコマーシャルディレクター、ウサマ・アルカサブ氏は、「私たちは最新のテクノロジーを通じて、ウィンブルドンを訪れる全てのファンに最高の観戦体験を提供したいと考えています」と語り、生成AIを活用した新機能が多くのファンに歓迎されることを期待しています。