妊娠・出産・産後のメンタルヘルス支援シンポジウムが開催
9月29日(日)、東京都渋谷区のTKPガーデンシティ渋谷にて「妊娠・出産・産後のメンタルヘルス支援シンポジウム」が開催されます。このイベントは、周産期におけるメンタルヘルスケアの重要性を再認識し、医療・研究・福祉の専門家たちが集まり、政策提言を行うためのキックオフイベントです。
シンポジウムの背景
代表の塚越奈央氏は、自身が2019年に出産後に経験した苦悩からこのイベントを企画しました。「消えたい」と思う日々を送る中で育児休業から復帰し、その後精神的崩壊を経験することとなりました。診断を受けて初めて産後うつであると知り、コロナ禍で産後うつの発症率が高まった背景を見つめ直す必要があると感じました。
100人を対象にした複数回のアンケートを実施した結果、実際に行政へ相談した人はわずか4名で、多くは「家族に相談して終わった」との実態が明らかになりました。周産期メンタルヘルス支援は数年前から進められていますが、それにもかかわらず必要な支援が届いていない現状を踏まえ、どう改善できるかを考える意味でもシンポジウムは重要です。
イベントの概要
シンポジウムの開始は13時からで、基調講演には信州大学医学部の村上寛教授が登壇。テーマは「信州大学・長野県での取り組み事例と問題提起」です。
パネルディスカッションでは、東京都助産師会理事の赤山美智代氏や、東京大学の中野円佳准教授などが登壇し、周産期の女性が置かれている社会構造、支援をつなぐための必要なことについて議論を交わします。
また、参加者には社会的な問題提起や政策提言をまとめたフィードバックが期待されており、イベント終了後も相談スペースが用意されています。
登壇者についての紹介
村上寛教授は、周産期メンタルヘルスの理解促進に尽力しており、著書『さよなら、産後うつ――赤ちゃんを迎える家族のこころのこと』が9月25日発売予定です。また、赤山美智代氏は、日本赤十字社医療センターでの経験をもとに、多くの母子のケアに従事しています。中野円佳准教授はダイバーシティと働き方の未来に関する研究を行っており、重要な視点を提供することでしょう。
シンポジウムを通じて、参加者は日本の周産期メンタルヘルス支援についての理解を深め、今後の社会変革に向けた意見を発信する機会を持つことができるでしょう。
ぜひご参加ください
メンタルヘルスは特に周産期において重要な課題です。このシンポジウムは、より多くの人々に情報を届け、課題を共有するための良い機会です。参加をご検討ください。