和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドは、海洋生物の保護と繁殖に力を入れていることでも知られています。このたび、新潟市水族館 マリンピア日本海からカマイルカのオスが新たに仲間入りしたことが発表されました。このオスのカマイルカは、愛称ジャックで、誕生日は2019年7月29日。彼は2025年6月20日に搬入され、現在はバックヤードのプールで新しい環境に慣れています。
アドベンチャーワールドには、すでに7頭のカマイルカが飼育されていますが、オスは今回仲間入りしたジャックを含めてわずかに2頭です。この新しいオスの追加は、遺伝的多様性を保つための重要なステップであり、繁殖活動を刺激する可能性が高いと期待されています。オス同士の健康的な関係が繁殖行動を誘発し、将来的に可愛い子供たちが見られる日が待ち遠しいですね。
【アドベンチャーワールドの繁殖に関する取り組み】
アドベンチャーワールドでは、2016年12月に設立された鯨類繁殖プロジェクトチームが、鯨類の繁殖技術の向上を目指して活動をしています。このチームは、流産や授乳不良による育成の難しさに直面しながらも、繁殖とその後の育成向上に挑戦しています。これまでの実績として、カマイルカでは1981年から2023年までに14回の出産があり、3頭の育成に成功しています。他の種類の鯨類でも多くの試みが行われており、特にバンドウイルカについては68回の出産があり、21頭が育成されています。
カマイルカの特徴についても触れておきたいところです。彼らはクジラ目マイルカ科に属し、温暖な北太平洋の水域に生息しています。体長は180から240cm、体重は100から180kg程度と、母国の環境に適応した生態を持っています。主にサバを食べており、繁殖には約11〜12ヶ月を要します。妊娠したメスは通常1子を産むため、群れに新しい仲間が増えることは大変嬉しい出来事です。
アドベンチャーワールドでは、「いのちを見つめ、問い続ける」という理念のもと、SDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組んでいます。すべての生命が幸せに生きられるよう、未来の地球に向けて、動物たちの生命をつなげる努力を続けています。このような取り組みが、動物たちの種を守り、持続可能な未来に繋がることを願っています。これからもアドベンチャーワールドの活動に注目し、動物たちのいのちのつながりを見守っていきましょう。