新たな介護支援サービス
2023-09-01 10:30:01
AIを活用した認知症BPSD予測サービスの開発が始動
ゲオムと三井住友海上が新たに取り組む介護支援サービス
ゲオム株式会社は、三井住友海上火災保険株式会社と協力し、認知症患者向けの行動・心理症状(BPSD)を予測する新たなサービス「認知症患者向けBPSD予測サービス(仮称)」の開発に着手しました。このサービスは、監視や適切な対応が求められる認知症患者にとって、より良いケアを提供できる手段として期待されています。
認知症の現状とその影響
日本の高齢者の約20%が2025年までに認知症になると予測され、患者の数は約700万人に達すると見込まれています。高齢化が進む一方で、少子化により介護を支える人材が不足するこの状況は、社会全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。家族が仕事と介護を両立させるための支援が急務であり、介護に対する負担は年々増加しています。
BPSDとはどのようなものか
BPSDとは、認知症患者が示す行動障害や心理的症状を指します。例えば、急激な物忘れや、理解し難い異常行動が挙げられます。これらの症状は、介護者にとってしばしば驚きや困惑を引き起こし、人間関係を疎遠にさせる要因となります。こうした問題に対処するために、BPSDを事前に予測することは重要な意義を持つのです。
AIによるBPSD予測のメリット
ゲオム株式会社と三井住友海上は、このBPSDをAIを用いて予測することによって、具体的な介護方法を通知できる仕組みを検討しています。AIは患者のバイタルデータや環境データ、過去の介護記録をもとに分析を行い、BPSDが発生する前に警告を発することが可能です。これにより、介護者はより適切に対応でき、患者にとっても安心できる環境が整います。
商品開発の計画と展望
2023年度内に、基本モデルの販売を予定しています。このサービスは、総務省の事業に基づき開発され、医療・介護・健康データの利活用を進める一環として位置付けられています。また、ゲオムと三井住友海上は、介護保険商品を契約している顧客に対してこのBPSD予測サービスをスムーズに活用できる仕組みを構築することを検討しています。
共生と予防の実現に向けて
両社は、このサービスを通じて「共生」と「予防」に貢献し、より多くの人々が安心して暮らせる社会を目指しています。認知症患者にやさしい街を作ることを視野に入れ、それぞれの地域で共感を持つ支援体制が築かれることを期待しています。
まとめ
ゲオム株式会社と三井住友海上が取り組む「認知症患者向けBPSD予測サービス」は、認知症患者の行動や心理状況を事前に把握し、適切なサポートを提供することを目指しています。このような新たな技術が、介護の現場に変革をもたらし、家族や介護者の負担を軽減することに寄与することを願っています。
会社情報
- 会社名
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ゲオム株式会社
- 住所
- 東京都港区浜松町2丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F
- 電話番号
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