海の未来を切り拓く!スペースシードとマレーシアの協業
スペースシードホールディングス株式会社(SSHD)は、マレーシアに拠点を置くオーシャンリッチリソース(ORR)と持続可能な水産養殖に向けた基本合意書(MOU)を締結しました。この連携は、マレーシア沿岸地域を活用し、高度な牡蠣養殖システムの構築を通じて、持続可能なブルーエコノミーの実現を目指します。
持続可能な養殖技術の社会実装
SSHDは、宇宙での養殖を視野に入れつつ、日本の品種改良や高密度養殖技術を活用し、地球上の海洋資源を持続可能に活用する方針です。一方、ORRは独自の「Ocean Sense」プラットフォームを用いた熱帯牡蠣養殖の専門知識を活かし、年間を通じた安定生産を実現しています。両社は以下の重要な目標を設定しました。
1. 高度な牡蠣養殖システムの開発
熱帯地域に適した日本の先進的な養殖技術を導入し、IoTを駆使したモニタリングや管理システムを利用して、生産効率を高め、持続可能性を向上させることを目指します。
2. 日本産海産物の市場拡大
高品質な日本産牡蠣をマレーシア市場に展開し、逆にマレーシアで生産された牡蠣を日本市場に導入する可能性についても探ります。
3. マレーシア沿岸資源の有効利用
経済活性化と環境保全に向けた提案を行い、マレーシア沿岸地域の持続可能な利用促進に寄与します。
グローバル課題への解決策
従来の牡蠣養殖は、成長スピードが遅く高コストであること、さらには化学物質や放射能による汚染リスクが伴います。しかし、ORRの熱帯牡蠣養殖技術は成長期間を大幅に短縮する可能性を持ち、化学物質を使用しないクリーンな水域から生産することで、これらの課題に立ち向かいます。
さらに、両社は持続可能な経済成長を推進するために、牡蠣の孵化場や微細藻類の給餌システムなど、垂直統合の方法を検討しています。
目的に向かう具体的なステップ
MOUには、技術移転や日本産牡蠣の輸出に関するパイロットプロジェクト、インフラ開発に向けた計画が含まれており、以下の実現を目指します。
- - IoTに基づいた養殖システムの導入による効率性向上
- - オイスターソースやアグロツーリズムなど、付加価値のある製品やサービスの開発
- - 熱帯牡蠣養殖の標準化モジュールの確立による普及推進
両社の意欲的な展望
SSHDの代表取締役である鈴木健吾氏は、「この度の連携は持続可能な水産養殖に向けた重要なステップです。日本の技術とORRの専門知識を統合することで、生産効率と環境への配慮を両立させたい」と意気込みを表明しています。
ORRのCEO、Izzul Hakim氏も、「マレーシアは水産養殖において独自の強みを持っています。この協業を通じて、世界的な食糧安全保障の課題に寄与できると信じています」と述べました。
このように、スペースシードとオーシャンリッチリソースの協業は、持続可能な未来を見据えた水産養殖の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。