次世代炭素材料の量産工場
2026-02-27 11:15:29

次世代炭素材料『Graphene MesoSponge』の量産工場設立へ、3DCが資金調達に成功

株式会社3DCの新たな挑戦


株式会社3DCが2026年2月27日、シリーズAラウンド2ndクローズにおいて、総額3.7億円の資金調達に成功しました。これにより、同社が開発中の次世代炭素材料「Graphene Mesosponge(GMS)」の量産工場の設立が加速します。

この資金調達により、3DCはこれまでのシリーズA全体で28.2億円の調達を実現しました。これはエクイティとして18.2億円、助成金が10.0億円の合計です。GMSは日本の東北大学で発明された材料で、特に注目されています。

GMSと量産工場


GMSは、炭素の一原子厚さで作られたスポンジ状の三次元構造を持つ材料であり、高い柔軟性や導電性、耐食性を特徴としています。この特性により、電池における容量の向上と他の特性の低下を両立させる可能性があるため、世界中の電池メーカーからの関心が寄せられています。

3DCは、2025年8月にシリーズA 1stラウンドで資金を調達し、岐阜県土岐市で世界初のGMS量産工場の建設を開始しました。この工場は、特に高出力・高容量のリチウムイオン電池向けの検証用途で機能性導電助剤としてGMSを提供することを目的としています。

課題と取り組み


量産体制を早急に整備し市場での採用を加速させるためには、安定したサプライチェーンの構築が必要です。また、生産技術の確立や他の高付加価値材料との組み合わせ、最終消費者のニーズを考慮したアプリケーションの開発も重要です。3DCは、これらの課題に取り組むため、さまざまなステークホルダーと協力しています。

特に、ディープテックスタートアップにおける「死の谷」と呼ばれる課題は、商業化に向けた資金と時間が厳しい状況を示しています。この高いハードルをクリアするため、3DCは業界のリーディングカンパニーとの関係を強化し、技術的な協力を進めることで、一日も早く市場への導入を目指しています。

資金の使途


今回の資金調達によって、調達資金は以下の用途に充てられます。
1. 量産工場の設備投資および拡張。
2. 電池材料やデータ駆動型アプリケーションの研究開発。
3. 人材の強化および海外パートナーシップの深化。

なお、シリーズAの資金調達を通じて、これまでの累計エクイティ調達額は28.4億円、累計助成金も28.1億円となり、総額は56.5億円に達しました。

出資者の評価


出資を行った企業からは、3DCが挑戦する次世代材料の社会実装に対する期待が寄せられています。日本カーバイド工業の代表者は、GMSが電池の性能向上に寄与できるとし、その取り組みが持続可能な社会の実現に貢献すると述べています。東亞合成の社長も、GMSの量産化が電池の高性能化に貢献するとの見解を示しました。アシザワ・ファインテックの代表者は、GMSの独自性と拡張性に期待を寄せ、自社の微粒子技術で支援する意向を表明しました。このように、各企業からは3DCの成長を支える声が多く聞かれています。

まとめ


3DCは、次世代材料「Graphene Mesosponge」の量産化を目指し、強力なサポート体制のもとで事業開発を加速しています。世界中の電池メーカーとの関わりを持ちながら、持続可能な社会を実現するための新しい技術の普及に尽力している姿勢は、注目に値します。今後の進展が楽しみです。


画像1

会社情報

会社名
株式会社3DC
住所
宮城県仙台市青葉区片平2-1-1国立大学法人東北大学 産学連携先端材料研究開発センター
電話番号
022-797-8073

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。