カンボジア、プノンペンで新たなスタートアッププログラムが始動
2025年6月10日、カンボジアの首都プノンペンにて、米国の2080 Venturesとカンボジア政府の支援機関であるKhmer Enterprise(KE)が提携し、新たなスタートアップ育成プログラム「Cambodia Startup Launchpad」を正式に立ち上げました。このプログラムは、初期段階のスタートアップに対する実践的な支援を提供し、その成長を助けることを目的としています。
実践的なプログラムの構成
このプログラムは12週間にわたり展開され、MVP(最小限の機能を備えた製品)を持つスタートアップを対象としています。参加者は顧客獲得やプロダクトマーケットフィットの達成、投資家向けのピッチ準備まで、包括的に支援を受けることができます。プログラムは3つのコホートで構成され、それぞれのコホートには最大30チーム、合計で約60名が参加することができます。
プログラムでは以下のようなテーマが含まれています:
- - 顧客獲得とリテンション戦略
- - 成長マインドセットと反復改善
- - 投資家向けピッチとストーリーテリング
- - ノーコードやAIツールを活用した実行力の強化
コホートの各終了時には、国内外の投資家や関連関係者を招いたハイブリッド型のデモデイも予定されています。これにより、参加者が自らのビジネスをアピールする機会も得られます。
プログラムの意義
Khmer EnterpriseのCEOであるDr. Chhieng Vanmunin氏は、本プログラムの意義について次のように述べています。「単なる教育に留まらず、実行と商業化につながるプラットフォームとして、3,000人以上のユニプレナー(Unipreneur)プログラム修了生が夢を実現するための機会を得ることを期待しています。」言葉からは、このプログラムへの強い期待感が伺えます。
また、2080 Venturesの共同創業者であるSun Choi氏も、「ASEAN市場へのスケールアップが可能なスタートアップを育成するために、現地の企業や政府、投資家と連携し、持続可能なイノベーション・エコシステムを構築することが目標です」とコメントしており、相互連携によるエコシステムの重要性を強調しています。
新たな起業家たちの登場
「Cambodia Startup Launchpad」の正式ローンチイベントには、スタートアップの創業者やアクセラレーター関係者、投資家、メンターなど多くの関係者が集まり、100名以上が参加しました。このイベントは、カンボジアにおける若年層の起業熱の高まりを反映したものであり、今後のスタートアップシーンにおける活況を期待させます。
ここ数年、カンボジアでは若者を中心に起業精神が盛り上がりを見せており、様々な分野での新しいビジネスが誕生しています。「Cambodia Startup Launchpad」はそのような動きに拍車をかけ、次世代の起業家たちに大きな影響を与えることが予想されます。
カンボジアのスタートアップエコシステムが、2080 VenturesとKhmer Enterpriseの共同支援によってどのように成長していくのか、今後の展開に注目が集まります。これからのカンボジアにおけるイノベーションの波が、どのように広がっていくのか、スタートアップ企業たちの挑戦が楽しみです。