ロート製薬の新たな採用方式
ロート製薬株式会社(本社:大阪府大阪市)は、2027年4月に入社を予定する大学生・大学院生の新卒採用に向けた新たな試みとして、従来のエントリーシートによる書類選考を廃止し、「Entry Meet採用」という新しい採用プロセスを導入します。この「Entry Meet採用」では、学生が人事担当者と15分間の対話を通じて、自身の魅力や価値観を直接伝える機会が与えられます。この取り組みは、2026年1月16日から全国8拠点で実施される予定です。
導入の背景
近年、採用活動においてエントリーシートやAI面接を利用する企業が増えていますが、これらの方法は個々の学生の個性を十分に反映できないとの課題が浮上しています。特に生成AIの普及により、選考基準が均質化し、学生の本質を理解することが一層困難になっているとロート製薬は捉えています。それに対抗する形で導入された「Entry Meet採用」では、対話を通じてお互いの理解を深める重要性が強調されています。
学生と企業の真の理解を目指す
ロート製薬は、企業と学生が「共に働く未来」を想像できることが採用の肝であると考えています。書類選考やAIによる一方的な評価から脱却し、対話を通じた双方向のコミュニケーションを重視することで、採用プロセスを根本的に見直すことに決めたのです。この新しい方式は、まさに求職者と企業の相互理解を促進し、より良い採用活動へと導くことを期待しています。
採用担当者の思い
新しい採用形式への移行は、従来の就職活動が受験のように「合格を目指すための対策」に偏っていることへの危機感から生まれました。エントリーシートの型にはまった内容では、学生の個性を捉えきれません。そのため、ロート製薬では、直接対話を通じて本質的な可能性を見い出す方法を選んだのです。
「Entry Meet採用」は、企業が求める人材像と学生が描く理想のキャリアが重なる地点に焦点を当てたもので、採用が未来を共に創る仲間探しであるべきだと考えています。限られた時間であっても直接会い、価値観を共有することが、この活動の出発点であると強調しています。
Entry Meet採用の概要
- - 応募開始日:2025年12月15日
- - 応募方法:必要書類を採用マイページから提出し、Entry Meetの枠を予約。
- - 面談形式:人事担当者との15分対話。服装は私服を推奨。
- - 開催地域:札幌、仙台、東京、名古屋、金沢、大阪、広島、福岡。
- - 実施期間:2026年1月16日から2月8日まで。
Entry Meetは対面での対話が基本ですが、物理的に参加が難しい学生にはオンラインも検討されています。
今後の展望
ロート製薬では、社員の自律的な成長とともに企業の成長が不可欠であると位置付けており、その中で「Entry Meet採用」は学生の個性理解と成長を深めるための取り組みの一環です。この努力が次世代の就職活動へとつながり、学生がウェルビーイングを追求しながら働ける社会を実現することにつながることを目指しています。従来の枠を超えた採用活動を推進するロート製薬に、今後も注目が寄せられることでしょう。