大日本印刷と日東電工によるオープンイノベーションの取り組み
大日本印刷株式会社(以下、DNP)と日東電工株式会社(以下、Nitto)は、共に環境問題の解決を目指すオープンイノベーションを開始しました。この取り組みでは、両社が工場で発生するプラスチック材をリサイクルし、その価値を高める「アップサイクル」を通じて、新しい製品とサービスの開発を行っています。
取り組みの背景
近年、プラスチック廃棄物の問題は深刻化しており、企業としての社会的責任が問われる中で、DNPとNittoは強力なパートナーシップを結びました。両社は、プラスチック材の大量使用によりリサイクルの重要性を痛感し、製造プロセスから排出されるプラスチックロスの資源化に取り組むことに決定しました。
共創の第一弾として、2025年3月から4月にかけて、株式会社図書館総合研究所と連携し、再資源化したプラスチックを使った図書館向けの組み立て式本棚やブックスタンドなどの開発に着手しました。これにより、実際に利用される中で、リサイクルの意識向上にも寄与することが期待されています。
展示会の詳細
本プロジェクトの成果として、以下の展示会が企画されています。
- - 会期:2025年3月20日(木)~4月20日(日)
- - 時間:10:00 - 20:00
- - 会場:公益施設・ジェイトエル(東京都北区上十条2丁目27番1号ジェイトモール3階)
- - 休館日:毎月第3月曜(祝祭日および15日に該当する場合は翌平日)
- - 入場料:無料
この展示会ではリサイクル製品としての役割が期待される数点のプロダクトが披露されます。訪れる方々には、リサイクルの重要性を再認識していただく良い機会になるでしょう。
展示されるプロダクト
組み立て式本棚
DNPはプラスチック製のオレフィン系樹脂フィルムに木目柄を印刷し、内外装に使える化粧シートを製造しています。この端材を活用して、イベント等での利用に適した組み立て式本棚が開発されました。
ブックスタンド
Nittoでは、フィルム端材を使用し、書棚の一部として使えるブックスタンドを製作。サインと一体化したデザインが特徴です。
インターフェンス
DNPと近畿大学、共和鋼業との協力で、都市景観に寄与する「インターフェンスプロジェクト」も進行中。こちらでは、ネットフェンスに取り付けるアタッチメントパーツを環境に配慮した素材を用いて開発しました。
今後の展開
DNPとNittoは、この共創を通じて環境への配慮を持った製品だけでなく、その製品を活用した新しいサービスモデルの企画・開発も視野に入れています。持続可能な未来を目指し、今後もさらなる革新を追求していくことでしょう。
このように、大日本印刷と日東電工が連携することで、産業界の中でリサイクルやアップサイクルの意識が高まることが期待されています。これからの展開に注目です。