うるるがエイジレスに出資し、労働力不足問題の解決へ
株式会社うるる(東京都中央区)は、ミドル・シニア人材を支援する株式会社エイジレス(東京都品川区)へのマイノリティ出資を行った。この出資は、同社が運営する「ULURU IMPACT BASE」プログラムの一環として実施されたものであり、労働力不足問題への新たなアプローチを示唆している。
労働力不足の現状と未来
日本では急速な人口減少と高齢化が進行中で、2040年には約1,600万人の労働力が失われる見込み。また、経済損失は約69兆円に達すると予測されている。うるるはこれを解決するために、未活用の人材に焦点を当てている。特に、育児や介護などの理由で働けない主婦層を課題対象とし、ITやAIを活用して労働力の創出に尽力してきた。
「埋蔵労働力資産」という新しい概念を提唱し、その経済価値を約135兆円と試算することで、未利用の人材を活かす方策を模索している。今回のエイジレスへの出資も、この資産の活用を促進する一歩と位置づけられている。
エイジレスの役割
エイジレスは、「エイジレスな社会の実現」を目指しており、年齢に左右されない豊かな生活を提供することをビジョンに掲げている。労働力不足を背景に、特にシニア層の活用はますます重要になってきている。実際、65〜69歳の就業率は過去最高の約52%に達している。一方でIT業界では2030年に79万人の人材不足が予測されており、その中で45歳以上のIT人材の転職者は増加している。
このような背景から、エイジレスはシニア層向けのフリーランスマッチングサービスや転職エージェントサービスを展開し、労働力の活用を進めている。
うるるとエイジレスのコラボレーション
うるるの代表取締役社長、星 知也氏は、「多様な労働力の創出と活用が今後ますます必要とされている」と述べ、エイジレスをパートナーとして迎えることを嬉しく思っていると語った。両社は共に労働力不足の解決に挑む姿勢を持ち、社会貢献に向けた取り組みを進める意欲を示している。
一方、エイジレスの代表取締役、小出 孝雄氏も、うるるからの出資に感謝し、社のビジョンを実現するために調達した資金を成長に生かしたいと語っている。エイジレスは、今後ますます社会に価値を提供することに注力していくと誓った。
このように、うるるとエイジレスの連携は、労働力不足という日本が抱える課題に対する新たな解決策となる可能性を秘めている。今後の両社の展開に注目が集まる。
まとめ
労働力不足が深刻化する中で、うるるの「ULURU IMPACT BASE」を通じたエイジレスへの出資は、シニア層の労働力を有効活用する重要な取り組みとなる。両社の協働は、社会全体にポジティブな影響を与えることが期待される。
また、今後もこのようなパートナーシップを通じて、労働市場に新しい風を吹き込み、日本経済の持続可能な成長に貢献することを目指している。