近代中国を拓く思考法
島根県立大学の国際関係学部に所属する苗婧講師が、2026年3月31日に「理勢」的思惟様式と近代中国――郭嵩燾の西洋認識と開かれた文明観というタイトルの新著を発表しました。この書籍は、近代中国の初代駐外公使である郭嵩燾が如何にして独特な西洋認識と文明観を形成したのかを探り、その背景にある思想を解明したものです。
書籍の特徴
本書では、郭嵩燾の視点から近代中国における「理勢」的思惟様式とその源泉に迫ります。これは彼の思想が、単なる西洋の影響によるものではなく、中国古代の思想にも深く根ざしていることを示しています。この独自の思惟様式は、郭嵩燾が生きた時代の歴史的条件にどのように適応し、変革を遂げたのかを明らかにする試みでもあります。
郭嵩燾と王夫之
特に、郭が生涯にわたって尊敬した明末清初の思想家王夫之への言及が重要です。彼の影響を受けて、郭は儒教の伝統を基盤にしながらも、その思考が如何に現代に適応可能であったのかを示しています。これは、近代化の過程において中国が独自の視点を持つ重要性を強調しています。
研究への支援
この書籍の制作には、島根県立大学が設けた研究費助成制度が活用されていました。同大学は、教育及び研究の質を向上させることを目的としており、今後も積極的に研究成果を社会と共有していく方針です。
著者略歴
苗婧講師は1987年に中国寧夏回族自治区で生まれ、2010年には寧夏大学の外国語学院で日本語を学びました。その後、2015年に島根県立大学の大学院で修士課程を終了し、2023年に博士号を取得しました。現在、彼女は国際関係学部において近代中国思想の専門家として教鞭をとっています。
書籍情報
本書はA5サイズの384ページ、価格は7,150円(本体価格6,500円 + 税)です。ISBNコードは978-4-326-30360-1であり、Cコードは3031となっています。
最後に
本書「理勢」的思惟様式と近代中国――郭嵩燾の西洋認識と開かれた文明観は、近代中国における多様な視点を通じて、その歴史的背景や思想の深化を理解するための貴重な資料と言えるでしょう。
出版社は株式会社頸草書房で、発行所の所在地は東京都文京区水道2-1-1です。
本書は研究者だけでなく、一般の読者にも新たな視点を提供すること間違いありません。